ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)が、2015年秋コレクションを発表した。タイムレスなムードに抜け感を与え、リラクシングな都会のラグジュアリーを演出した今季。エフォートレスな装いに、華やかなプリントやメタリックの装飾でアクセントをプラスしている。
ワードローブはナチュラルなパレットをベースに、クリーンなテーラード、ボディに合わせて曲線を描くタイトなニットウェアで展開。ニットは、バイアスの効いた裾がモードな表情を生み出すリブのハイネックやスカート、フレアな袖のタートルネック、ボタン付きのロングドレスなど、一見シンプルでありながら、どれもひねりのあるアイディアを感じさせる。
そんなフェミニンなニットウェアとは対照的に、モダンなジャケットスタイルも織り交ぜられた。バックスタイルに切り替えを入れてドレッシーに見せたジャケット、ゆるりとタイを垂らしたジャケットなど、こちらも一筋縄ではいかないデザインばかり。
アウターは縦のラインを強調したロング丈が占める。ピュアホワイトに染まったメルトンのダブルブレストコートは、素材の滑らかさ、メタルやプレキシディスクのハードさが対比を生む。
またクリーンにまとまったコレクションに見られるプレイフルな模様は、生き生きとワードローブを彩っている。ワイルドキャットやフラワー柄は、メタリックのフィルクーペで表現されたほか、レオパード柄も柔らかなタッチで取り入れられた。サイケデリックな色味の木々の絵は、ロンドンのイラストレーターであるウィル・スウィーニー(Will Sweeny)が描いたもの。
足元はマスキュリンかつスポーティなレースアップシューズをセレクト。シャークソールのストラップ付ダービーシューズは、洗練されたワードローブに快活さを印象づける。そして今季は「Noma Bag」が新たに登場。ゴールドのチェーンで柔らかにギャザーが寄せられたバッグは、ブラックとキャメルで展開される。
なお今回のコレクションも、サスティナビリティを強く意識し、パタゴニア地方のウールやオーガニックの生地、分解性のあるラバーなどを使用。その他にもベジタブルオイルを用いるなど、美しさだけではなくエシカルな側面にも力が注がれている。