ナイジェル・ケーボン(NIGEL CABOURN)が2015年4月24日(金)、2015年秋冬コレクションショーを発表した。今回ウィメンズライン「Nigel Cabourn Woman」がデビュー。会場となった青山・IDOLでは、ショーだけでなく、コレクターでもあるナイジェル本人のヴィンテージウェアコレクションも展示された。
会場に鳴り響くジャズバンドの演奏。それに合わせた、男女ペアのダンスパフォーマンスでショーはスタートする。コレクションの中心となったのは、ナイジェル・ケーボンのメンズにも共通するヘビーデューティーな魅力はそのままに、サイズ感やデザインをウィメンズに合わせたアイテムの数々だ。特に今季は、第一次・第二次世界大戦を強く生きた女性の象徴として、ゲルダ・タローの着たワークウェアからインスパイア。さらには1930〜50年代の女性冒険家たちに見られる、タフなワードローブからも影響を受けている。
ファーストルックは、ブラックウォッチのトレンチコートに同柄のスカートを合わせたコーディネート。そこからロング丈のマウンテンパーカー、そしてメルトンのピーコートを主役にしたスタイルが続いていく。機能的な素材感やデザイン性がやや武骨さを感じさせながらも、よく見るとマウンテンパーカーの裾がプリーツになっていたり、ピーコートがショート丈だったりと、ディテールに配慮し、フェミニンな要素もしっかりプラス。
デニム素材のセットアップやジャンプスーツなど、中にはワークな骨太さを感じさせるアイテムも登場するが、着込んだような風合いやスリムなシルエット、少しひねったデザインなどを織り交ぜながら、柔らかくも繊細な、女性らしいムードを取り込んでいく。
ダークトーンが中心だった前半から一転、中盤からは、色味や柄も少しずつ登場するようになる。ノルディック柄ニットに始まり、ブルー×ブラウンのチェックがキュートなガウン、カモフラージュ柄のワンピースやジャケット。終盤には、フードに柔らかなファーのついたダウンジャケットや、ビッグシルエットのムートンベストがお披露目。アウトドアなムードと、ラグジュアリーな素材感をミックスさせた。
そんなウィメンズのコレクションに混じって、ショーではナイジェル・ケーボンのメンズアイテムも現れた。こちらもアウトドアやワークをベースにしつつ、テーラードのエッセンスを織り交ぜたアイテムが時折顔をのぞかせる。オーバーサイズとスリムシルエットを使い分けたウィメンズとは異なり、デニムからアウターまでゆとりのあるサイズ感が中心となっていた。