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深瀬昌久7年ぶりの写真展「救いようのないエゴイスト」渋谷・ディーゼル アート ギャラリーで開催

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写真家・深瀬昌久の個展「救いようのないエゴイスト」が、東京・渋谷のDIESEL ART GALLERY(ディーゼル アート ギャラリー)にて開催される。期間は2015年5月29日(金)から8月14日(金)まで。日本の写真界に大きな影響を及ぼし、2012年に他界した深瀬の、7年ぶりとなる写真展だ。

「屠」(1963年)
「屠」(1963年)

「救いようのないエゴイスト」とは、元妻・洋子が1973年発刊の「カメラ毎日」誌別冊に寄稿した原稿の題名。 この中で洋子が「彼の写した私は、まごうことない彼自身でしかなかった」と言い表すように、深瀬はいかなる事物と向き合っても、その先に自分を見つめた写真家であった。展覧会では、この言葉をキーワードに、深瀬の貴重な未発表作品や代表作を展示する。

深瀬昌久《烏・夢遊飛行》(1980年)Masahisa Fukase Archives
深瀬昌久《烏・夢遊飛行》(1980年)Masahisa Fukase Archives

彼の作品が注目されたのは、1974年のニューヨーク近代美術館(MoMA)で行われた、土門拳や東松照明、奈良原一高、森山大道といった日本の写真家を世界に初めて紹介した写真展『New Japanese Photography』でのこと。近代日本写真の第一人者らが 一堂に会するなか、深瀬が展示したのは妻・洋子の写真だった。

深瀬昌久《烏・夢遊飛行》(1980年)Masahisa Fukase Archives
深瀬昌久《烏・夢遊飛行》(1980年)Masahisa Fukase Archives

その後は、1985年にオックスフォード近代美術館(英)において東松照明、 細江英公、森山大道との四人展を開催したり、ヴィクトリア&アルバート美術館(英)やカルティエ現代美術館(仏)といった世界の名だたる美術館での展覧会に参加するなど、名実ともに日本の写真界を牽引する写真家の一人となっていった。しかし還暦を目前にした1992年6月、行きつけのバーの階段から不慮の転落。脳に重度の障害を受け、再起を遂げることなく 2012年に他界した。

深瀬昌久《烏・夢遊飛行》(1980年)Masahisa Fukase Archives
深瀬昌久《烏・夢遊飛行》(1980年)Masahisa Fukase Archives

妻や家族、あるいはカラス、猫など、身近なモチーフにレンズを向けながらも、「自分とは何者か?」という問いを追い求めた深瀬。彼の作品たちは死後もなお謎めき、色褪せることのない魅力を放つ。その作品たちが、一同に集結する展覧会となる。

開催情報

深瀬昌久『救いようのないエゴイスト』
会期:2015年5月29(金)〜8月14(金)
会場:DIESEL ART GALLERY
住所:東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti B1F
開館時間:11:30〜21:00
入場料:無料
休館日:不定休
キュレーター:トモ・コスガ(深瀬昌久アーカイブス)
TEL:03-6427-5955

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