サンローラン(Saint Laurent)が、パリでのメンズコレクションの発表をスキップし、2016年秋メンズコレクションおよび2016年ウィメンズプレフォールコレクションをアメリカ・ロサンゼルスで発表した。
ショーの舞台となったのは、ハリウッド・パラディアム。これまで、ローリング・ストーンズやボブ・ディラン、プリンスなど数多くの伝説的アーティストが公演を行ってきた歴史的なコンサート会場だ。
エディ・スリマンはほぼ10年にわたり、カリフォルニアのミュージックシーンを徹底的に記録し、支持し、そして推進してきた。今回のショー「サンローラン・アット・ザ・パラディアム」は、ロサンゼルスの偉大な音楽シーンに対するオマージュでもあるといえる。
ランウェイには、メンズとウィメンズモデルが交互に登場。メンズモデルは、エディのアイコンともいえるスリムパンツを中心に、クラシックなシャツやハイネックカットソー、テーラードジャケット、ロングコートなどを組み合わせて、様々なレイヤード法を提案。特徴的なのは、手元や首元にあしらわれた金刺繍やゴールドボタンで、貴族のような高貴な表情を纏わせている。
一方ウィメンズは、ミニ丈スカートに代わり、ミドル・ロングドレスやガウチョパンツが主役に。やわらかなシフォンとハードなレザー、煌びやかなスパンコールと挑発的なアニマルプリント。素材や装飾の採り入れ方は多種多様だが、統一して太いベルトでウエストマークし、スタイルに共通性を持たせている。