sacai(サカイ)の2017年リゾートコレクションを紹介。
予想不可能な組み合わせで生まれた今季のワードローブ。繊細さと強固さを共存させた末に見えたのは、意外にも実用的なプロポーションである。スポーツジャケットのパネルをトレンチコートやパーカー、MA-1に組み込む“ハイブリッド”の手法で今シーズンのコレクションを作りだしていく。
マウンテンパーカーのようなブルゾンは、透ける素材に精緻な刺繍を組み合わせて複雑なアイテムとして提案。ふんわりとボリュームのあるシルエットの裾をフリンジで飾って、高度なミックススタイルに仕上げている。
今シーズンの象徴的ディテールのひとつであるレースは、ワンピースやカットソーを豪快に彩った。そういった装飾に躍動感をもたらしたのは、プリーツやメッシュの存在。構築的に重ね合わせた生地が力強く感じる。また、レース特有のガーリーさをかき消すかのように、蛍光カラーが取り入れられ一気にスポーティムードを感じさせている。
そして、ペイズリー柄はハワイアンハイビスカスと混ざり合いながら、それぞれの魅力を引き立て合う。鍵編み針のパッチワークキルトは、60年代のポップアートが着想源だ。赤や青、緑といったカラフルなパレットで、レースやシフォンの上で再解釈された。