リベーレ(LIBERE)が、2024年春夏コレクションを東京ファッションウィーク中に発表した。
リベーレは、クリエイティブチームである「マーヴェリック クリエイティブ(maverick creative)」が手掛ける、2019年にスタートした日本のブランド。ハイエンドなストリートスタイルをベースに、アメカジやミリタリー、アートなど様々な要素を取り入れたワードローブを展開している。
ファッションウィーク初参戦となる今季は、「RUDE GUERRILLAZ」と題し、ストリートをベースに敷きながら、無秩序とも思えるディテールを取り入れている。あるいは、ファッションとの境界線を曖昧にするアートの存在も光った。
テーマになぞらえていうなら、ディテールはどこか“ゲリラ的”。MA-1やパーカーは、袖からボディまで派手に張り巡らせたジッパーを開閉することで、唯一無二のデザインを誘発する。また、未完成のまま放置されたかのような切りっぱなしのヘムライン、あるいは破壊的な風貌を思わせるブロークン加工は、デニムに大きなインパクトをもたらした。
そしてたびたび登場した、暗闇を切り裂く閃光のようなグラフィックは、これらのディテールとどこか通ずるものがある。
レーシングウェアまたはバイカーファッションを彷彿とさせるデザインも今季のポイントで、ジャケットやトップスからは、そのムードが如何なく感じられる。ノーカラーのジャケットは“ほつれ”が描く線のみで、バイク乗りたちが愛するジャケットを表現しているようだ。一方デニムパンツには、バイカーパンツのように斜線のステッチが配されている。
どこか猪突猛進的なデザインがある一方で、基本に忠実であり続ける部分も垣間見える。これはリベーレが得意とするところだろう。例えば、マスタードカラーやワインレッドなどで登場するジャケットは、スタンドカラーの部分にスロートラッチが取り付けられている。