物語性溢れるミステリアスな世界:ボシュプルメット(bortsprungt.) 2011春夏コレクション 「THROUGH」
2010月10月21日、ボシュプルメット(bortsprungt.) が2011S/Sコレクションを発表した。
今季のテーマは「THROUGH」。
コミュニケーション不足の世の中において、人々がそれぞれに思ったことをもっと自由に表現し具現化できたら、という思いで設定されたという。
コレクションは、場内に配置されたアンティーク調の家具が真っ二つに割れランウェイが登場するという驚きの仕掛けでスタート。ウォーキングに合わせ、上下左右に愉快な動きを見せるバネの仕込まれたポニーテイル姿のモデル達が、クラシックでガーリー、そして同ブランドらしいどこか毒っけのあるスタイルを見せた。
印象的であったのは、古い本のページで埋め尽くされたテキスタイル。毎シーズン、想像上の、迷い込まなければ辿り着くことのできない北欧の森の奥深くにある白い村、「ボシュプルメット」とその村人とを着飾る洋服をイメージして作られる同ブランドのアイテム。このプリントにある本は、ポシュプルメット村のある村人の思い出が書かれたものであり、その村人がその思い出を忘れない為、洋服へその本の1ページを破いて貼っているというストーリーが反映されているのだという。
デザイナーの優哉氏とアートディレクター吉田ユニ氏とが鮮やかに描き出す、ポシュプルメット村の世界に入り込んでしまった様な、ミステリアスでドラマチックなショーであった。