アングラサッド(ANGLASAD)の2016年春夏コレクションが2015年9月18日(金)に発表された。ブランド10周年を記念し、今回が初のランウェイショーとなる。会場に選ばれたのは、東京キネマ倶楽部の劇場。しばらく止みそうにない雨の音が響く中、ジャズミュージックとともにショーはスタートした。
序盤を飾ったのは、民族調の刺繍が入ったチェスターコートやスーツ、タキシードなどを身にまとった黒人モデルたち。輝くアクセサリーをたくさん身につけ、力強い青や黄色、白色のフォーマルアイテムを身につけたスタイルは、アフリカのサプールを彷彿とさせる。また、シャツの丈を長めに持たせたり、ロングジャケットの下にはショーツを合わせたりと、思い切ったドレスダウンで独自の着こなしを提案。
中盤になると、和風の柄も登場。袴のようにも見えるパンツや、羽織のようなシルエットを持つコートまで、フォーマルな洋服とは対照的な要素を織り交ぜる。さらには寝間着のようなリラックス感を持たせたコーディネートも。まるで80年代の東京とNYの下町が繋がったかのようなスタイルは、コレクションの「OUTMODE=時代遅れ」というテーマに沿った、懐かしくも斬新な雰囲気を纏っていた。
後半には、和洋の枠を超えたアバンギャルドなファッションも展開。様々な柄を1つのアイテムに取り入れたり、ロックなサスペンダーを身にまとったり、自由な着こなしでコレクションを締めくくる。最後は雨上がりのランウェイでモデルがタバコを吸うなど、観客をコレクションの世界へを誘う演出やストーリー性を持たせた、映画のようなショーとなった。