トーマス ワイルド(THOMAS WYLDE)の新クリエイティブ・ディレクターに、ジェニー・パークが就任した。
彼女のファーストシーズンである、2016年春夏コレクションのテーマは「Evolution(進化)」。アシンメトリーなデザインのワンピースやタイトなジャケットに、チェーンやスタッズ、クロスというハードな装飾を掛け合わせ、新しいトーマス ワイルドのスタイルを提案している。
中でも注目は、フルカテゴリーで揃うアクセサリー。コレクションピース同様に、スタッズやクロスをふんだんに散りばめ、力強さとエレガントさを融合させたアイテムを展開している。
フットウェアからは、サイズやカラーの異なる、ドーム型スタッズをあしらったクラシックなパンプスやフラットシューズ、大振りなビジューを飾ったサンダルなどがラインナップ。また、アイコンカラーのホワイトとブラックの2色で展開されるレザーバッグは、大・小2パターンが揃い、オケージョンに合わせて組み合わせを楽しめる。
2006年の創立当初から、元パートナーと共に、10年間デザインに携わってきました。その中で、エッジなものであるということ、年齢を超えたエイジレスであるということ、そういった「トーマス ワイルド」のDNAを深く愛し、はっきりと理解してきました。
今季は「Evolution(進化)」というのがキーワードになっているのですが、チェーンだったり、クロスだったりという、ハードなイメージに、ソフトでラグジュアリーな素材やフォルムを掛け合わせることで、ブランドのDNAを表現しました。
ランウェイショーにも登場したクラッチバッグは、ジェニーのお気に入りのアイテム。
ロックンロールの精神ですね!これは、ブランドのルーツにあるものを意味していると思います。
私のクライアントの中には、ジェーン・フォンダもいれば、マイリー・サイラスもいて、10代から80代まで幅広い年齢の方がいます。クライアントみんなに共通するのは、根っこにロックンロールの精神を持っているということ。これがトーマス ワイルドを説明する上で一番大事なことです。
日本は、とってもユニークな国だなと思います。他の国では見られないファッションを楽しんでいますよね。特に、レザーパンツやバイカージャケット、レザーコートを男性、女性問わずに楽しんでいるところが印象に残ってます。
ファッション好きな若者たちが男女ともに、「トーマス ワイルド」を愛してくれていることも感じていて、ブランドにとって日本の面白さというのは、ジェンダーレスであることなんです。
スタッズ付きシューズは、ハイヒールタイプからフラットソールまで、幅広いバリエーションで展開。
ロサンゼルスと東京、それに「トーマス ワイルド」に共通していることは、独自のスタイルを持っているところ。そしてその姿勢に共感しています。だから、日本が大好きなんです。人々も文化も食事も。
私は日本もロサンゼルスと同じで、いろんな人にインスピレーションを与える国だと思います。自分のスタイルをみなさん持っていて、独自のファッションがあって。特に、ラグジュアリーなものを購入しても、オリジナルの着こなしを楽しんでいる姿が印象的です。
メインラインは、とても素晴らしいですけど、レザーやカシミア、ファーなどの素材を使用しているので、やはり値段が高額になってしまう。特に、若い世代の子たちは「かっこいいけど、手が届かない」という悔しい思いをしていたはずです。
そういう思いをしている若い世代に、価格に制限されないで「トーマス ワイルド」を楽しんでもらうために、Tシャツやジーンズといったものを届けたいなと思い、スタートさせました。
今、アイウェアを新しく作っています。工場は日本にあるんですよ。日本って、最もクオリティの高いアイウェアを作ることができるいい国なんです。顔全体を覆ってしまうほどのビックサイズのサングラスには、ブランドのDNAである、ロックンロールのスピリットが宿っているなと感じますし、ブランドとしてもいい試みになっています。
フレグランス、ビューティーに注目もしています。家具類もとても興味深く、いつも念頭にあります。
それと、ペット用品!子供よりも、犬を可愛がっているのではないかと思っちゃうくらい好きな人も時折見かけますよね(笑)。そう考えると、犬に着せるカシミアっていうのも面白いかもしれません。いろんな観点からブランドを見せていく、成長させていくということが今から楽しみです。