ジバンシィ バイ リカルド ティッシ(Givenchy by Riccardo Tisci)の2016-17年秋冬メンズコレクションが、フランス・パリで発表された。テーマは“Freedom”。
今シーズン、デザイナーのリカルド・ティッシがインスパイアされたのは、写真家フランク・マーシャルが撮り下ろした、アフリカ・ボツワナに根付くへヴィ・メタルサブカルチャーのファッションに身を包む若者たち。端正なテーラードと、ハードなモチーフやスタッズなどの“ギャング”なディテールの組み合わせによって、コレクションのストーリーを形成した。
レイヤードを楽しむコーディネートが多く登場した。特にトップスの合わせ方が美しいのは、レザーのロングトレンチコートを羽織ったルック。バーガンディのジップパーカとデニムジャケットそこにイエローがベースのチェックシャツを合わせた。またこのモロッカン・カラーのバランスに、ジャケットのボタンが見事なアクセントとなっている。
猟奇的な表情のコブラがプリントされたポロシャツを身に纏ったルックでは、ブラウンとオレンジのストライプが特徴的なセットアップを着用。インナーのインパクトと共に、ロングジャケットの裾に配したフリンジが、ブラック・カウボーイを演出し、ハードなカルチャーを印象付けている。
一見、ミニマルなブラックのワントーンで統一したかと思うような着こなしでも、ウエストバンドが付属したチェスターコートを用い変化をつけている。ボツワナの若者たちが持つ、ファッションに対する熱意や遊び心が、見事に落とし込まれたワードローブが完成した。