セリーヌ(CELINE)の2023年冬ウィメンズコレクションが、アメリカ・ロサンゼルスで発表された。テーマは「CELINE AT THE WILTERN , AGE OF INDIENESS」。
2018年にセリーヌのクリエイティブ・ディレクターに就任後、カリフォルニアを離れたエディ・スリマン。彼がセリーヌ加入後、ロサンゼルスでショーを開催するのは今回が初となる。舞台となったのは、ザ・ローリング・ストーンズやルー・リード、ソニック・ユースをはじめ、著名なミュージシャンのライブ会場としても使用されているウィルターンシアターだ。
“インディー・ロック”をテーマに掲げた今季は、音楽シーンとの関りが深いエディの美学を、色濃く反映したラインナップ。
就任以降、セリーヌで提案してきたクラシカルなブルジョワスタイルや、直前に発表された2023年春夏シーズンのリラクシングな要素は控えめで、スーパースキニーフィットのボトムスや、レザーのライダースジャケット、ボリューミーなバイカーブーツなど、エディを象徴するアイテムが並ぶ。
ウィメンズコレクションとして発表されてはいるものの、メンズのルックも多数登場。こちらも、ブラックのスキニーデニムやタイトフィットのスーツ、ナポレオンジャケット、胸元でゆるく結んだタイなど、エディの哲学を凝縮したスタイルを提案している。
パレ・ド・トーキョーで発表されたセリーヌ オム 2023年春夏シーズンも、彼の20年の歩みを振り返るアーカイブ的なコレクションではあったが、今季は彼の根底に流れるものにもう一歩踏み込んだ、原点回帰のようなコレクションとも言えるだろう。
ショーが終盤に差し掛かると、空気を含みしなやかに揺れ動くロングドレスや、スポットライトの光を受けて美しく煌めくワンピースが登場。ショーのフィナーレに相応しいゴージャスなドレス群で、華々しく幕を閉じた。