ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)の2016年春夏コレクションがパリで発表された。ミャンマーやタイ、ラオス、カンボジアなど東南アジアの文化から、アメリカのアイビー・リーグまで、幅広い分野を混ぜ合わせた今シーズン。“ファッションは異なる文化や民族を反映する言語”という考えに立ち、様々な分野の違いではなく、共通点にフォーカスした。
ファーストルックから登場するのは、スポーティーなブルゾンに鳥の刺繍が入ったアイテム。アジアンテイストな柄はコレクションの中心的存在で、様々なアイテムに登場する。モダンなスポーツウェアは、タイのラフ族の伝統的な衣装にインスパイアされている。異なる文化を融合させたファッションが面白い。また、東南アジアの服装を反映し、アメリカンなベースボールトップやトラックパンツにボリュームを持たせているのも特徴だ。
インディゴ色を用いたシャツやパンツ、ジャケットと、それに合わせたカモフラージュ柄のブルゾンとコートも特徴的。タイムレスかつ、世界中で愛されるグローバルな色合いとしてコレクションを引き立たせている。まずインディゴを代表するデニムにはシルクを織り交ぜることで光沢を持つラグジュアリーな仕上がりに。またブルーのカモフラージュ柄は“ブラッシュ ストローク”という新しいパターンを使って、斬新な見た目に仕上げられてる。さらに手染めと天日干しをかけた日本のテクニックを駆使したレザージャケットも、深みのある青みを帯びている。
ルイ・ヴィトンを代表するモノグラム・キャンバスや「エピ」、「タイガ」といった素材もしっかりとコレクション内に登場。特にアイビーリーグからインスパイアされたストライプは、スポーティジャケットやバッグ、スカーフなど多くのアイテムをアイコニックな見た目に仕上げる役割を果たしている。さらに「エピ」や「タイガ」のレザーをシューズやバッグに用いることで、ルイ・ヴィトンのラグジュアリーな雰囲気を惜しみなく醸し出している。