オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)×アンドレア ポンピリオ(ANDREA POMPILIO)の2015年春夏コレクションが発表された。各国の文化の要素をミックスして創り出したという今回のコレクション。戦闘的な激しさを持ちながらも、都会的なムードも漂わせるスタイルで観客をショーの世界に引き込んだ。
ショー会場となった渋谷ヒカリエのホールはスタート前から霧が漂い、鳥や虫、トラなどの鳴き声も響き渡り、ジャングルの中にいるような雰囲気へと様変わり。ランウェイも所々濡れていて、観客は熱帯雨林に迷い込む。そこで民族的な太鼓の激しい音楽が鳴り響きショーがスタート。カモフラ柄をダークトーンのアイテムに落とし込んだ戦士のようなメンズのモデルが登場。足もとにはスニーカーを合わせ、音楽のテンポに合わせた迫力のある歩き方でランウェイを闊歩する。
頭に羽根を付けた、民族的な装いのレディースに特徴的だったのは、グラディエーターサンダルと背中の大きく開いたドレス。古代ローマの戦士を思わせるサンダルは、スポーツスタイルのトレーニングシューズと融合した他、ドレスはジャージーでできているために、スポーティな印象だ。メンズも同様の素材でできた青色のテーラードジャケットや細身のスウェットパンツなどで、カクテルパーティからアクティブシーンにまで対応するスタイルだ。さらにビニールで作ったコートやジャケットなどの斬新なアイテムも登場。
また、コレクション内で印象的に用いられたのが、ヴィヴィッドなピンクやオレンジ、イエロー、ブルーなどのカラーリングと、白や黒のライン。これらの現代的な要素をバックパックやジャケット、パンツ、ワンピースなど様々なアイテムに配置することで、モードな空気を纏う。メンズ、ウィメンズともに展開されたクリーンなデニムパンツとジャケットにも注目が集まりそうだ。
たくさんの文化的要素を集約したスタイルは、古代戦士のようにエネルギッシュでアクティブ。そこに、ブランドらしいテクニカルな素材や直線的な模様、ドレスやジャケットなどのアイテムが混ざり合い、メトロポリタンで洗練されたコレクションにも魅せていた。フィナーレはモデルたちが一同にステージに会し、夕暮れのような光とともに会場は一気に都会的な雰囲気に。拍手喝采の中、アンドレアが登場し、ショーは幕を閉じた。