ボリオリ(BOGLIOLI)の2016年春夏メンズコレクションは、70年代のブラジルにインスパイアされ、軽やかさとリラックス感の漂う男性の魅力を表現。トロピカルで穏やかなムードが反映されたアートや音楽、デザインをブランドのフィルターを通して再解釈したワードローブを披露した。
熱いリズム、魅惑、ポエム、偉大なイタリアのデザイナーやミュージシャンの邸宅……。これらの要素を新しいボサノヴァスタイルに昇華させたコーディネートは、現代に寄り添うスマートさやエレガンスを多分に含んでいる。
クラシカルな太めのセットアップに、同色のジオメトリックな柄のシャツを合わせモダンな香りを漂わせたかと思えば、シルクのような光沢のあるシャツ&ショーツに、スエードのような鈍い発色のジャケットを合わせる。凝ったディテールではなく、シンプルでありながら考えられたフォルムを確かな仕立てで具体化する、ボリオリのDNAが感じられるルックが多い。
パレットは、太陽に当たっているかのような柔らかな趣があるパウダーピンクやウルトラマリンブルーなどが中心。それらのカラーが重ねられる、淡いコンビネーションは、着想源であるブラジルの情景を思わせるものだ。
新たなアイテムとして、ファブリックでは既に存在していたボリオリのクラシックなモデルをスエードに置き換えたものやシングルのジャケットにフィットするミラノリブカーディガンなどが登場。さりげなく軽やかに、緩やかな高貴さを纏えるコレクションが完成した。