1999年、阿部千登勢(Chitose Abe)が「sacai(サカイ)」を設立。
sacai(サカイ)は、日本を代表するファッションブランド。メンズ・ウィメンズともに展開。
ブランドコンセプトは「日常の上に成り立つデザイン」。スタンダードなものを大切にしながら、エレガントな要素を加え、またクラシックなアイテムにひねりを加えることで、sacaiの考えるエレガントな「ニュースタンダード」を表現。
異質な素材の組み合わせ、独特なシルエット、細かい部分に技術、アイデア、工夫を凝らしたデザインなど、よく見ると確かに分かる拘りが強く支持されている。特に、異素材のミックス、タック、プリーツ使いで前後の印象を変えるデザインをsacaiは得意としており、バックや横からのアングルが美しく見える。
ブランドの開始当初はニットを使用したアイテムが多くを占めていた。ニットは現在でもsacaiの特長の1つであるが、よりバリエーションが増えている。適正な価格でクオリティを高く維持。毛玉のできる商品が分かると、すぐに自己負担で回収するなど品質に徹底的なこだわりを持つ。
創業者は阿部千登勢(Chitose Abe)。1965年生まれ。コム デ ギャルソンでニットのパタンナーなどを経験し、1997年に結婚・出産を機に退社。その後、服のデザイン活動を再開。
1999年、子育てのかたわら「sacai(サカイ)」を設立。5型のみのコレクションでのスタートだった。ブランド設立前に所属していた、コム デ ギャルソンのように大々的な宣伝をすることはなく、エディター、スタイリストやセレクトショップなどからの高い評価、そして徐々に顧客がつき人気が広がった。
2006年、「sacai gem(サカイ ジェム)」を発表。10 Corso Como Comme des Garçonsエクスクルーシブのカプセルコレクションで、10 Corso Como Comme des Garçons(東京)とDover Street Market(ロンドン・東京)のみで販売された。同年、「日常の上に成り立つデザイン」をコンセプトにsacaiの考えるエレガントな大人のためのランジェリー・ホームウェアライン「sacai luck(サカイ ラック)」を開始。現在、このラインでは、後によりリラックスしたシーンにフォーカスした1つのコレクションとして展開している。
2007年、毎日ファッション大賞の大賞に阿部千登勢が選出される。
2009年春夏コレクションより、メンズコレクションをスタート。レディスコレクションと同様のコンセプト、アプローチでコレクションを展開している。
2010年春夏コレクションよりモンクレールの新ラインとして、阿部千登勢が手掛ける「MONCLER S(モンクレール エス)」を発表。モンクレール エスは2012-13年秋冬コレクションまで展開した。
2011年、2011年秋冬パリコレクションにて初めてモデルを起用したショーを開催する。同年9月に、旗艦店を東京・南青山にオープン。ここでは、sacaiのウィメンズ、メンズなど全てのコレクションが揃う。
2013年、パラブーツと共同制作で、sacaiメンズ初のシューズを発表。
2015年、NIKEとのコラボレーションコレクション発表。以降、ナイキとはスニーカーを中心に継続してコラボレーションを行なっている。同年、sacai luckを休止。代わりにsacaiでプレシーズンの展開をスタート。以降、年4回コレクションを発表している。また、同年、第33回 毎日ファッション大賞を受賞し、2度目の受賞を果たす。
2016年春夏シーズンにはエンダースキーマとコラボでなめし革のブーツやサンダルを発表。
2017年、コラボでは、ラコステとポロシャツなど、ザ・ノース・フェイスとは高性能ロングコートやボンバージャケットを発表した。2017年10月、アンダーカバーとともに東京で合同ショーを開催。
2021年、ジャンポール・ゴルチエが阿部千登勢をゲストデザイナーに迎えてオートクチュールコレクションを発表。これに伴い、sacaiからもコレクションに連動したプレタポルテのアイテムが展開される。
2022年、カルティエとのコラボレーションによるジュエリーを発表。
2022年、ゲットー ガストロ(Ghetto Gastro)とタッグを組みカフェを開催。コラボレーションカフェ初開催となる。