2004年、有働幸司が「ファクトタム(FACTOTUM)」を設立。
2011年春夏シーズン、レディースライン「ファクトタム ファム(FACTOTUM FEMME)」スタート。
2015年、新ライン「ヴァリス バイ ファクトタム(VALLIS by FACTOTUM)」登場。
ファクトタム(FACTOTUM)は日本のファッションブランド。
ブランドコンセプトは「デニムに対する深い思いと、モードとリアルクローズを融合すること。」ファクトタムのコレクションのベースはミリタリー、ワークウェアで、それにテーラードの要素が加わっている。映画、音楽、街とその人々、本、など毎シーズンテーマを設定、ファクトタムのデザイナー有働はそのテーマ、インスピレーションを探究するためにテーマとなる国を訪れ、そこで出会った人や風景、空気からインスパイアされた服作りを行っている。過去、チベット、ネパール、アメリカなどまで足を運んだ。
例えば、2018‐19年秋冬コレクションで着想源となったのはアメリカの小説家・ポール・オースターの『幽霊たち』。1950年代のアメリカのハードボイルドやアメリカントラッドをベースに、クラシックとモダンの要素をハイブリッドしたオーバーコートやライダースジャケットなどを展開。
2018年春夏コレクションでは、19世紀の画家であるラルフ・アルバート・ブレイクロックにフォーカス。深みのある色彩や陰影を用いてアメリカのインディアンが暮らす野外の風景を描いた絵画作品を彷彿させる、森林のようなプリントシャツや、緑や水色など自然の中にあるような色味を用いたジャケットやニットを発表した。
創業者は有働幸司(Koji Udo)。1971年熊本に生まれる。東京モード学園にてファッションを学ぶ。卒業後ビームスに入社。ビームスを退社して、ロンドンに留学。帰国後、八重樫学、東郷達也とともに3人でラウンジリザードを設立。その後、有働幸司は独立のためにラウンジリザードから脱退。
2004年、ブランド「ファクトタム」を設立。ファクトタムというブランド名の由来は、ラテン語で「勝手に生きろ」という意味から。2004-05年秋冬コレクションにてコレクションをスタート。
2006年、直営店をオープン。2007年秋冬シーズンの東京コレクションからランウェイ形式の発表をスタート。
デビューコレクションはテーラードを基盤とした、クラシカルなデザインで、ユダヤ人作家のフランツ・カフカをテーマにした。ジャケットのパットを入れずにショルダーラインを落とし、ウエストのラインを高く上げ、パンツの丈はくるぶしの上で止めた。
2011年春夏シーズンよりレディースライン「ファクトタム ファム(FACTOTUM FEMME)」の展開をスタート。
2013年8月、直営店をリニューアル。ファクトタム ファムの取り扱いスタートする。
2015年4月、新ライン「ヴァリス バイ ファクトタム(VALLIS by FACTOTUM)」が登場。2015-16年からスタートする。着る人の日常へ溶け込むような普遍的なワードローブを提案。服にテーマを設けず、長く着れて、着まわしやすいことを念頭に制作。しかし、FACTOTUM らしさをコンセプトに、ワードローブを展開する。因みに、由来は2015年現在、拠点にしている東京・鶯谷の「谷」。ラテン語で谷をVALLISという。
2017年、コスチューム ナショナルのメンズのクリエイティブディレクターとして、有働幸司が就任。2018年春夏コレクションから本格的なブランド・リローンチを行う。なお、同時期、ウィメンズはヤストシ エズミの江角泰俊が就任した。
同年、ネクタイ・ストール ブランド「アールダム(Earldom)」とコラボレーションで「Earldom×FACTOTUM」が誕生。2017年秋冬コレクションにデビュー。
2019年春夏コレクションより、これまでレイ ビームスでの別注で展開していたファクトタム ファムを自社展開に変更。
2019年春夏シーズンより、株式会社FACTOTUMが運営する新ブランド「イチエフ(1/F)」がデビュー。オンラインで展開する。ファクトタムで経験を積んだ寺尾和久が、ファクトタム・デザイナーの有働幸司より抜擢され、ブランドを立ち上げる。
「イチエフ(1/F)」デビューコレクションでは、クラブに手ぶらで出かけていけるように、ポケットを施したウェアを発表。DJとしても活動する寺尾が、東京のクラブシーンを反映した色使いやデザインをウェアに落とし込んでいる。
2020年、コスチューム ナショナルのクリエイティブディレクターを退任。