1986年、エンニョ・カパサが兄カルロとともに「コスチューム ナショナル」を設立。
コスチューム ナショナル(CoSTUME NATIONAL)はイタリアのファッションブランド。「Edgy Chic(エッジィ・シック)」と評されるデザインは、「ミニマル」をはじめ、多くのトレンドやムーブメントをこれまで創り出してきた。一貫してオーセンティックであることへこだわり、イタリア製の伝統的なテーラード技術に裏付けされた上質な服をつくり続けている。
ブランド名は世界のユニフォーム(コスチューム)を集めた写真集に由来。
創業者のエンニョ・カパサ(Ennio Capasa)は1960年、南イタリア・アプーリア地方のレッチェに生まれる。82年、ミラノの美術大学アカデミア・ディ・べッレ・アルティ・ディ・ブレラを修了し、ロシア構成主義の卒業論文で学位を取得した。その後1年間アジアを放浪。そのアジアの旅の途中で日本に訪れる。ファッションのスケッチを見せたところ山本耀司(ヨウジヤマモト)に認められ、83年からアシスタントとして働く。
86年、イタリアに戻り、兄カルロとともに「コスチューム ナショナル」を設立。87年「コスチューム ナショナル」というブランドでレディースコレクションを発表。カッティングの妙は山本耀司ゆずり。初期のデザインは細身でシャープなシルエット、モノトーン特に黒を使用したデザインが多く、シックでアンダーグラウンド、ロック調なイメージ。
91年にはパリでレディースコレクションの発表をスタートした。
93年、ミラノでメンズコレクション「コスチューム ナショナル オム」を発表(同時にシューズラインも立ち上げる)。フォーマルとカジュアルの境界線をなくすと同時に、スーパースリムなシルエットを考案。革のパンツや織物素材のジーンズにタキシードの上着を着るスタイルは世界的なトレンドとなった。
2000年素材への愛情から「コスチューム ナショナル リュクス」という希少な素材を贅沢に使用したレディースラインを出す。この年バッグ、革小物も発表。01年には香水「セント」も発表。
2004年 コスチュームナショナルのディフージョンラインとして「C'N'Cコスチュームナショナル(C'N'C CoSTUME NATIONAL)」発表。
2011年、東京・青山に旗艦店をオープン。
2014年、2014-15秋冬シーズンより、C'N'Cに代わる別ブランドとして「コスチューム アンド コスチューム(Costume and Costume)」を発表。ブランドイメージなども一新されている。
2016年、エンニョ・カパサが退任。この時期に日本のCNジャパンが「コスチューム ナショナル」を買収した。(エンニョ・カパサは、自身のファッションプロジェクト「カパサ ミラノ(Capasa Milano)」を設立している。)
2017年、新たにクリエイティブ・ディレクターとして、メンズはファクトタムの有働幸司、ウィメンズはヤストシ エズミ(現:エズミ)の江角泰俊を迎え、2018年春夏コレクションから本格的なブランド・リローンチを行う。イタリアと日本の文化、テクノロジーやクラフトマンシップを融合し、新たなクリエーションでブランドを再構築する。
2020年春夏コレクションをもって、有働幸司、江角泰俊がクリエイティブ・ディレクターを契約満了で退任。2020年秋冬コレクション以降はデザインチームが後を引き継ぐ。