ウォルター ヴァン ベイレンドンク(Walter Van Beirendonck)の2017年春夏メンズコレクションが2016年6月22日(水)、フランス・パリで発表された。
奇想天外なテキスタイルやコーディネート、アイテムのシルエットを披露する本ブランド。今シーズンは、穴や紐、ボタンなどのシンプルなディテールの組み合わせで、“着るアートピース”を展開した。ファーストルックを飾ったのは、丸や四角など、胸元などに穴が開いたオールインワンだ。爽やかな布地に緑やオレンジで縁取られた空間が、“無いこと”の美しさを示している。
物量感のあるフリンジのようにたくさんのテープがなびいている。袖口から出てヒラヒラ揺れているものもあれば、洋服の表面についているもの、開けられた穴から飛び出しているものなど、様々な形でアイテムを彩り、ナチュラルなアイテムに個性をもたらしている。
ショーのところどころで登場したのは、ボタンやビジューなどで人の顔を象った大きなアクセサリー、まるでベストを着るように着用されたこのアイテムは、コレクションの爽やかなパレットを踏襲しながら、存在感は異端。同様に目立っていた総柄は「staphorster stipwerk」というオランダのハンドプリントだ。
終盤にかけて多数登場したのは、縦横にベルトを走らせたアウター類。ネイビーやベージュなどのワントーンで落ち着いたアイテムでありながら、立体的なチェック柄のように取り付けられた同素材のベルトが、品を保ちながら、ブランドらしさをコレクションに添えていた。