ケイスケヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)の2017-18年秋冬コレクションが2017年3月23日(木)、東京・渋谷ヒカリエで発表。ファッションポートニューイースト(FASHION PORT NEW EAST)の参加ブランドとして登場した。
60年代のファッション写真に魅せられ立ち上げられた今シーズンのワードローブ。当時の写真に写る若い女性たちが放つ、明るくセクシーで楽しげなオーラや笑顔、自由さと50年後に当たる現代の社会に生きる人間を対比しマッチさせ、新たなファッションに昇華させる。
当時を代表するブランドたちは、ファッションで明るい未来を作ろうとしていたとデザイナーの吉田は語る。装うことによってたどり着くであろうその未来をケイスケヨシダも、その時代を知らなかった身として考え、便利さが格段に向上した現代というフィールドで表現する。
モデルたちは髪の毛が硬く整えられ、肌にはシルバーのメイクが施される。機械的に働く現代人の無機質さを表したものだ。表情を失った彼女たちが、生命感に満たされているように見えるのは、他でもない、まとっている洋服たちのエネルギーだ。
ベースには、これまで得意としてきた制服のようなシルエットを採用。フーディをジップで開きセーラー服のように見立てているものや、ネイビーのアイテム、チェック柄の配置などスクールテイストな部分は散見される。
従来よりも彩度の高いパレットだと感じた人も多いだろう。明暗をあえて不明にしてきたこれまでと違い、“明”に傾けた装いとの向き合い方を配色によっても表しているのである。このコレクションが50年後の未来から見たらどのように映るのか、期待したくなるコレクションとなった。