2012年2月18日、テンパリー ロンドン(Temperley London)が2012-13年秋冬コレクションを発表した。今季は、18世紀初期の宗教絵画がインスピレーション源となり、言葉の意味として「再生・復興」という意味合いを持つ「ルネサンス」と題された。
繊細な素材に細やかななフラワーモチーフの刺繍が施されたロングドレスから、ショーがスタート。 サテンやヴェルヴェット、モヘアといった光沢感のある上質な素材を多用することで、ブラックやネイビー、アイボリーなどベースカラーのワントーンコーディネートもラグジュアリーな雰囲気を醸し出す。プリントドレスでも基調となったブルーとレッドは鮮やかなな差し色に。スパンコールのスカートやジャカードのスカートなどゴールドアイテムのきらめきが、コレクションに艶やかさをプラスした。首元が覆われたドレスも背中が大胆にあいていることで、コンサバティブな印象の中に、セクシーさを覗かせる。 エーラインの膝丈スカートにエンブレムのようなクリスタルベルトを合わせることでキュートな印象も感じられた。
終盤には、ゴージャスなロングドレスが続々と登場。惜しげもなくビーズが施されたロングドレスはきらびやかで圧巻の美しさ。細部にまでこだわったディテールとゴールドの組み合わせは、女性の繊細さと強さの両面を表現しているよう。ルネサンス美術とその時代の精神をデザインに落とし込み、いつの時代でもかわることのない洗練された女性の美しさを巧みに表現したコレクションだった。