ロベルト カヴァリ(roberto cavalli)は、新クリエイティブディレクターにポール・サリッジを迎えて、初めてのコレクションとなる2018年春夏コレクションをミラノ・ファッション・ウィーク3日目の2017年9月22日(金)に発表した。デビューシーズンのテーマは「変化のスピリット、進化のムード」。
ポール・サリッジの着眼点は鋭く、様々なシーン・シチュエーションに直面する現代女性へ向けたものだ。出来上がりはエレガントでグラマラスであるのに、着心地はゆったり。なおかつウェアラブル。そんな視覚的にも機能的にも富んだデイウェアは、元々男性服を手掛けていたポールの感性によって紡がれている。
コレクションにふんだんに用いられたドレス。クラシックなカヴァリのスタイルに沿ったシルエットであるが、素材に一工夫。肌触りがソフトでかつタイトに見せてくれるニット地を選び、女性らしいシルエットを作り出した。タイトな上半身であるが、袖口は大きく開きヨガウェアをイメージ。反してスカート部分は、ボリューミーでふわっととした広がり、ドレスシーンでも眩い存在感を放つだろう。
また、異素材の差し方、デコレーションによる装飾も得意なようだ。レザーのストラップやクロコダイルのブラ、また上半身をタキシード生地で仕立てたり、キャビアのように繊細なビーズデコレーションを施したものもある。
アクセサリーは、肌にぴったりとフィットしたツヤのあるブレスレットを選んで。シューズは機能性を一番に考慮してフラット一択。ポニー、スエードなどラグジュアリーな素材で着脱しやすいデザインに仕上げた。
しかし、ポールは新規参入だ。一番に重きを置いているのはブランドのヘリテージへの尊敬のまなざしである。ゼブラやレオパードといったアニマルモチーフは、ポニーを筆頭としたプレシャススキンの上にペイントであしらった。そして、カラーパレットは、サンドやベージュ、ブラウン、カーキ、ブラックなど全て、トスカーナの風景に思いを寄せたものである。