タクーン(THAKOON)の2012-13年秋冬コレクション。インスピレーションは、アメリカ出身のコンセプチュアルアーティスト、エド・キーンホルツが「The Hoerengracht」(1993〜98年)などの作品で表現したダークロマンスを、ニューヨークのエレガンスと組み合わせた。クラシカルな洗練さの中に、どことなく怪しげで不穏な空気を感じさせる。
赤いネオンに照らされた歓楽街の欲情が、ブラック、ホットレッド、フクシアピンク、インディゴバイオレットといった色彩のヒントに。その一方で、ベージュやグレーのニュートラルカラーで彩られたアイテムがバランスよく配置され、ソフトな印象を残していた。
またヒョウ柄風にペイントされたパイソンや、女性のボディラインを思わせるクロスのストラップが付いたシューズ、シャツやワンピースに施された胸元のカッティングなど、強烈にして官能的な女性らしさが全体に散りばめられている。
素材はモンゴリアンファー、フォイルプリントを施したニット、パテントレザー。そしてボートネックやAラインスカート、歩くたびドキッとさせられるスリットなど、クラシックな仕立てが女性らしいシェイプを作り出し、あらゆる女性のボディを美しく見せてくれる。
ウエスト部分にギャザーを寄せたウールのハイウエストスカートが、豊富なカラーバリエーションで登場。なかでも、ゴム加工をあしらったものは一層セクシーなシェイプとボリューム感を演出していた。