Y's Pink(ワイズ ピンク)が発表した2018年春夏コレクション。
今シーズンY's Pinkが目指したのは、テーラースタイルにリラックスしたムードを重ねることだ。スっとのびたアーム、きっちりとした襟元を持つ、シングルジャケットが作り出す厳格な雰囲気。ボトムスは、センタープレス加工で知的に仕立てられてはいるが、反してサイズ感はパジャマのよう。さらに足元からは裏地のストライプ模様が顔を出し、アンバランスな仕上がりになっている。
3つボタンベストに共布のパンツをあわせた、スーツ風のスタイルは、男性的な雰囲気も醸し出している。しかし足元を観察すると、裾はきゅっと絞られボンタンパンツのよう。第一印象で得たジェントルな雰囲気は姿を消し、茶目っ気溢れる印象へと変わる。
シャツやジャケットをベースにしたテーラーはもちろん、1820年代からインスピレーションを得たボタニカル模様も知的でノーブルな表情を与えている。ベースにあるものはしっかりとしたものでありながら、シルエットと小物の取り入れ方は斬新。頭に乗せたベレー帽はパナマハットと同じテキスタイルを使った軽快なもので、腰元に巻いたウエストポーチはロープディテール付き。どちらも軽快でカジュアルな仕上がりだ。