パリファッションウィークで発表された、ケンゾー(KENZO)の2012-13年秋冬コレクション。家の中でお気に入りのものたちに囲まれてくつろぐKENZOウーマンのスタイルを提案した。
ベッドルームからバスルーム、廊下などのインテリアから取り出した要素を、長めのシルエットやプリント、素材使いに取り入れた。ソフトなカーブが部屋の雰囲気を表現し、ニットウェアの柄はタペストリーからのイメージ。ポプリをのような花柄と大理石のマーブル模様は、タイルの幾何学模様とミックスされた。フローラル柄に浮かぶ生き生きとしたフルーツプリントは、アルモドバル監督映画のアートワークでも知られるスペイン人アートディレクター、ファン・ガッティ(Juan Gatti)によるもの。
アイテムに機能性を取り入れ、コートのジッパーを開けるとクロップドジャケットとスカートに切り替わるといった、ジッパーで変化する服が登場。防水性のある素材のコートなど、テクノロジカルなファブリック加工にも着目した。アクセサリーはイタリア・ローマ出身のジュエリーデザイナー、デルフィナ・デレトレズ(Delfina Delettrez)とのコラボレーション。樹脂で保存加工された本物のクルミは、メタルでできたクルミの殻に入れられ、エナメルで色付けされたバングルは、新生ケンゾーのコレクションのカラーやグラフィックを彷彿とさせる。