サポートサーフェス(support surface)の2018-19年秋冬コレクションが、2018年3月20日(火)、東京・表参道ヒルズ スペース オーで発表された。
今シーズンは、肉体を静物ととらえた時に、如何に命を吹き込んでいくか?という問いを装いに落とし込んだコレクション。“静”の身体が“動”の衣服をまとうことによって、生きた美しさを体現する。
襟元やバックに寄せたギャザーや、立体感を生み出すタックを複雑に施すことで意外性のあるフォルムを作り出す。胸の直下を絞ったり、無数のひだを作り出したり。サイドをギュッと絞り上げたようなユニークなフォルムのスカートや様々な方向に布地が流れていくドレスなど、服の一部であるはずのギャザーやタックが全体に影響を与え、服を形作っていく様子が見える。
ファーを一面にあしらったスカートや、ウールのドット地を施したスカートは、前後で異素材と切り替えられ、平面的/立体的、無地/柄、無彩色/有彩色など、様々な二面性を見せる。
また、生地のバイアス使いも散見された。チェック地をバイアスにとると、普段とは異なるアーガイル柄のように見える。ストライプ柄の生地やコート地も、斜めに使用されることで表情が変化していく。わずかなひねりを加えることで、新たな一面を引き出していく。
多彩な布地で表現されたコートはいずれも、ワンピースを着ているかのような軽やかさと優雅さが印象的だ。本来は厚く固い生地に柔らかさを与え、うねるような動きのコートに仕立てた。メンズのスーツ地に採用するような、梳毛のウール地を使ったワンピースも同様だ。パリッとした硬質なスーツ地は、カッティングやドレープ感も相まって、しなやかさを表現する。
真鍮にダイヤモンドカットを施したネックレスや、ドレスの背中を横断するチェーンがキラキラとした光を放つ。ウール素材の、毛や温かみを感じさせるふわふわとした質感に、鋭利な輝きのアクセントを加え、ルックの全体感を引き締めている。