ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)の2019-20年秋冬ウィメンズコレクションが、2019年2月24日(日)、イタリア・ミラノで発表された。
今シーズン、クリエーションのテーマに掲げたのは「フェミニン エレガンス」。2019年秋冬メンズコレクション同様、「エレガンス」をテーマに、1930年代から60年代までの様々な要素をミックスしたピースで、ドルチェ&ガッバーナ流「エレガンス」を確立していく。
また、イタリアンアートもキーワードの1つ。レオナルド・ダ・ヴィンチやラファエロといったイタリアの巨匠たちによる絵画から、アントネッロ・ダ・メッシーナが残した傑作「受胎告知の聖母」、ミケランジェロによる歴史的絵画などにみられる女性のエレガンス、女性らしい美しさにオマージュを捧げている。
レッドカーペットにまずはじめに足を踏み入れたのは、マスキュリンなピースたち。スーツにローファー、ロングマント、ハットを組み合わせたルックや、純白の燕尾服といった男性的なピースは、ウェアを纏う女性のフェミニティを引き出し、露わにする。
続いて現れたのは、歩くたびに軽やかに揺れるシフォンのドレスや、上品な輝きを放つサテンのケープ。ナイトウェアをモチーフにしており、1940年代のハリウッド女優をイメージしたシルエットを描いた。裾にはふわふわとした贅沢なファーや繊細なレースを施し、より一層フェミニンなエッセンスを加えて。ペールピンクやライトブルーといったパステルカラーも、ロマンティックなムードを盛り上げる。
ドルチェ&ガッバーナが得意とする豪華絢爛なパターン遣いも、今季はエレガンスに繋がるもの。ジャケットはワイルドなレオパードに煌びやかなゴールドボタンを合わせてグラマラスに。フラワーモチーフは上品なブラックやベージュのドレスの上で咲き乱れる。
ビビットカラーを取り入れたアイテムも、どこか優雅な面持ちで。エメラルドグリーンやサファイヤブルー、アメジストパープル、ルビーレッドなどジュエリーカラーに染まったイブニングドレスがランウェイを進む。
写真家マン・レイや画家ジョルジョ・デ・キリコ、ダダイズムにインスパイアされたピースも登場。針や糸、ハサミにメジャー、トルソーといった洋服作りに欠かせない道具も、ドルチェ&ガッバーナの魔法にかかれば、シュルレアリスムなアートに変身し、洋服の上に流れるように描かれる。
ショー終盤には、ピュアでイノセントな純白のウェディングドレスも。しかし、ラストを飾るのはやはり、ブランドのDNAであるブラックのピース。可憐なプリンセスラインのチュールドレスで、ファッションショーを締めくくった。