ビューティフルピープル(beautiful people) 2020年春夏コレクションが、2019年9月30日(月)、フランス・パリで発表された。テーマは「Side C vol.3」。
今シーズンも2019年春夏コレクションから継続して取り組んでいる「サイド C(Side C)」という仕立ての考え方や型紙設計のアイデアを踏襲。今季はライニングやパーツを取り除き、通常の洋服には無い“第三の入り口”を作ることによって、着る人が気分やシーンに合わせて着こなしを変えることができるようなピースを展開していく。
ショーの冒頭でもこのことを伝えるデモンストレーションが取り入れられた。舞台にはデザイナーである熊切秀典本人が登場し、モデルが纏ったワンピースを脱がしては着せ、また脱がしては着せ、1枚の洋服が着方によって何パターンもの表情を見せることを伝えていく。
ランウェイに現れたニットトップスはショルダーから脇下にかけてカッティングを施しており、その穴から腕を通すことによって、ノースリーブのベストのように着こなすことができる。また前から見えるとチェック柄のキャミソールドレス、後ろから見るとレースで仕立てたショートスリーブのワンピースのような、フロントとバックを入れ替えることによって異なる印象を引き出すピースも用意された。
日の出から夕暮れまでの空の色を映し出したという鮮やかなグラデーションプリントも、今季のポイント。24時間刻々とその色を変えていく空の様子を、「サイド C」のアイデアを取り入れた熊切の服が、着る人の思いつきによってその形を変えていく姿に重ね合わせている。