ディースクエアード(DSQUARED2)の2020-21年秋冬メンズコレクションが、2020年1月10日(金)イタリア・ミラノでウィメンズ合同で発表された。
ミラノ・メンズコレクションのオープニングを飾ったのは、2020年に25周年を迎えるディースクエアード。四半世紀という節目を迎える彼らは、これまでのランウェイショーをはじめ、セレブリティの衣装、ルックブックの撮影など、1995年からの歩みをムービーに落とし込み、ビッグスクリーンに投影。
ムービーシアターさながらの演出は、多様性を追い求めてきたクリエーションはもちろん、ハリウッド映画のようなド迫力のショー演出へのこだわりなども知ることができ、彼らが人々に驚きと感動を届けようとディースクエアードを育んできたことが伝わってきた。
25年もの軌跡を魅せたあとには、最新コレクションを男女ともに揃え、次の新しいステージへと観客を誘う。
メンズウェアに関しては、デイリーで活躍するカジュアルを大元としながらも、ワーク、フォークフロア、ストリートなどさまざまなテイストを融合させて多面性を持たせていた。
ワークベストやフォークフロア調コートを重ねたり…と、デニムパンツやチェックシャツといったメンズカジュアルの王道に加え、現代男性の定番服のダウンジャケット、フーディなどを自由な発想のスタイリングでアレンジ。
レザー仕立てのフィッシャーマンズ風ベストやニットベストなどをレイヤードして、デニムパンツとチェックシャツの黄金コンビを新しい3ピーススーツのように見立てたり、ダウンジャケットの上からファーベストを重ねて重量感のある着こなしを楽しんだりしている。
ボリュームコントラストを効かせた着こなしも遊び心を強調させる。特に、ボリューミーアウターとタイトパンツの組み合わせは定番で、まるでユニフォームのようにたびたび登場するスリムなパンツも、ムートンコートやチェック柄のウールコートなど、個性豊かなアウターに切り替えて、印象を変えている。
洋服そのものも、異素材ミックスで一つのピースから多様な個性を引き出す。無骨に見えるレザーベストも振り返ると、バックスタイルは温もりを感じさせるニットになっていたり、デニムジャケットにワークウェアさながらの多数のポケットが縫い付けていたり。
また、印象的だったのは“ずり落ちた”ようなボトムス。ももの中間地点までベルトが落ちた“危なっかしい”ボトムスは、実はトロンプルイユでギミックに富んでいる。