ツモリチサト(TSUMORI CHISATO) 2021年春夏コレクションテーマは、「サバンナキャンプ(Savannah Camp)」。アフリカ・サバンナの地に、イマジネーションを膨らませたデザイナーの津森千里による、エネルギッシュでハッピーなコレクションが展開される。
「ファッションを通して、元気を与えたい」と語る津森が、今季のキーモチーフとしてデザインしたのが“ドリームスイッチ”。ぽちッと押すだけで、空想の世界へと飛び出せることができるという夢のような装置が、見る者をファンタジックなサファリの世界へ送り出す。
まず目に留まるのは、“サファリキャンプ”をイメージしたカラフルなテキスタイル。ワニやヒョウ、ライオン、キリン…など、サファリに住まう動物たちを描いた手描きイラストは、今にも動き出してしまいそうなほど、生き生きとした姿が印象的だ。ラインナップは、アフリカの民族衣装を連想させる、ゆったりとしたワンピースをはじめ、ジャケットのセットアップ、軽やかなカットソーなどを揃えている。
何気ない一着の中にも、実はサファリの動物たちがかくれんぼ。リラクシングなシルエットを持つデニムワンピースには、異なるカラーのデニム地で切り替えることで、“ボタンの目”を持つゾウのモチーフを浮かび上がらせた。またサイドのポケットを広げると、背中にまで続くゾウの長い鼻もクイっと持ちあがる仕組み。纏う者だけでなく、見る者にとっても“発見”を与えてくれる、遊び心たっぷりの一着だ。
ひとつひとつの洋服はユニークなモチーフで溢れているが、大人の女性に向けた上質な生地使いも忘れてはいない。例えば、鮮やかなチェック柄のワンピースは、上品な艶めきを放つシルク地と共に提案。また上下の洋服をひと繋ぎにしたプレイフルなドレスは、スカート部分をハリ感のあるジャカード素材で仕上げている。
まるでジュエリーを纏っているかのように、襟元にあしらわれたパールやビーズ。ニットウェアのフロントに、手編みのかぎ針編みでデザインした「TC」ロゴなど、細部のディテールも抜かりなく。デザイナーの愛情をたっぷりと詰め込んだファンタジックな洋服は、手を通す度に、ポジティブなエネルギーをもたらしてくれるにちがいない。
なおコレクションの全アイテムは、前シーズンに続き、受注生産のみで販売。三越伊勢丹オンラインストアと、ブランドの公式オンラインショップにて、2020年9月15日(火)まで受注会が開催される。またそれに伴い、9月13日(日)から15日(火)までの期間中は、銀座三越で試着可能な展示会も開催されるため、気になるアイテムは是非会場でチェックしてみてほしい。