ミュベール(MUVEIL) 2021年春夏コレクションの着想源となったのは、60年代に一大ブームを巻き起こした“サファリルック”。続く70年代のフォークロアなムードも交えながら、“あの頃”のファッションを、ミュベールらしい遊び心を加えて再解釈したコレクションに仕上げている。
まず目を惹くのは、サファリを象徴する野性動物たちのモチーフ。ゾウやシマウマ、キリン、サルといったアニマルたちが、洋服やバッグといったアイテムを楽し気に飾っている。長い首を伸ばしたキリンを左右にあしらったカーディガンには、グラデーションカラーのスカートをスタイリング。スカートの裾にかけては、サファリの砂がはねてしまったかのように、“土っぽい”ブラウンで染め上げているのが面白い。
ゼブラ柄×レオ―パ―ド柄を重ね合わせた、ユニークなワンピースも到着。どこか懐かしさを感じさせるジャカード素材さを起用したことで、ヴィンテージライクな表情に仕上げているのが印象的だ。また首元とウエストには、調節可能なリボンを通しているため、自分好みのシルエットにアレンジを加えることも可能だ。
アーミーカラーの単色で統一されたセットアップは、今シーズンの“サファリルック”を象徴する一着といえるかもしれない。一見ややマニッシュな印象を受けるルックだが、ジャケットのフロントにはメタリックなハートのボタン、バックには軽やかなリネンのプリーツをあしらったことで、程よくフェミニンな雰囲気をミックス。またアクティブなハーフ丈のパンツには、さり気なくサイドにフリルを装飾した。
カラーパレットは、カーキ、サンドベージュ、ネイビーといったアースカラーを主役に、時折オレンジレッドやターコイズブルーでアクセントをきかせて。鮮やかなオレンジレッドで彩られたロングワンピースには、チェリーのプリントを散りばめることで、60~70年代の空気を彷彿させる、ちょっぴりレトロな一着に仕上げている。
また今シーズンは、英国の老舗ブランド「バブアー(Barbour)」とコラボレーションしたジャケットも登場。バブアーの「OS WAX BEAUFORT」をベースモデールに、後身頃のボリュームをプラスした、ややオーバーサイズの一着となっている。裏地には、ラクガキ柄プリントを加えるなど、大人の遊び心もプラスしている。