ナオキトミヅカ(naokitomizuka)の2021年秋冬コレクションが、2021年3月20日(土)に発表された。
ナオキトミヅカの最新コレクションは、東京ファッションウィーク期間中、デジタル形式で初披露。同ブランドが東京ファッションウィークに参加するのは、今回が初となる。デザイナーの富塚尚樹は、コムデギャルソンを経て、リロト(liroto)立ち上げメンバーとしてコレクションデビューした後に独立した人物だ。
2021年秋冬シーズンは、「進化」をテーマにしたクリエーションを展開。シャツやドレスの上に、フラワーモチーフのようなパーツをリボンで繋げることによって洋服を生み出している。胸もとからショルダーへ、ウエストから足もとへ、数多に繋がり、連なり、増殖していく洋服のボリュームに、「進化」のイメージを重ねた。
ユニークな手法で構築された洋服は、ポエティックでアバンギャルド。しかし、どこか親しみやすさを感じるのは、古着や廃材からパーツを切り出しているからかもしれない。着古されたようなデニムや生成り色のキルト、心弾むプレイフルなチェック柄...気負わず纏えるカジュアルウェアの面影が、軽やかで心地よいムードを運んでくる。
パーツを収集し、一つひとつ付け加えることで洋服のシルエットを形作るアプローチに、ブランドの成長という意味も込めたという今シーズン。ナオキトミヅカにとっての「進化」とは、あくまでも自然体で、気取らず、一歩一歩あゆみを進めていくことなのかもしれない。そう感じた。