パリファッションウィークにて発表されたザディグ エ ヴォルテール(ZADIG & VOLTAIRE)の2014年春夏コレクション。"I SHOULD'VE BEEN A COW-BOY..."ショー開始前、ゲスト一人ひとりに配布されたTシャツには、ゴールドのラメでこの一言がプリントされていた。
今季ザディグ エ ヴォルテールが目指したのは、現代の女性たちのために編み出された「モダン&ロックなカウボーイスタイル」。フリンジ付のジャケットやバッグは、チェーン&レザーとの組み合わせで洗練させ、鷲モチーフのベルトはスタッズでデコレート。ホワイトレザーやアクセサリーでは、アメリカ西部の乾いた大地を思わせるようなヒビの加工が用いられている。同時にタキシードや、パイソンプリントなど意表を突く要素が盛り込まれているところも面白い。
ランジェリーライクなスリップドレスや繊細なレースを、シャープなシルエットのアウターやハードなメタリック小物と合わせることで、その対比を楽しんでいる。フェミニンとマスキュリン、優しさと強さなど、異なるテイストをうまく取り合わせたスタイルの提案は、ザディグ エ ヴォルテールの得意とするところだ。そしてそれは、わがままな現代女性たちがまさしく求めているスタイルだともいえる。