タイニーダイナソー(tiny dinosaur)の2010-11A/Wコレクションが発表された。
今回のコレクションテーマは「ESSENTIAL」。自分たちが創作を行っていく上で必要不可欠な要素を再認識しながら作り上げられた。「見た人にとっても、必要不可欠なものになってくれればいいなと思い、特別なものを作りたいという気持ちがあった」とデザイナー山本尚美氏。
自分たちにとってテーマはとても大切で、作るときのパワーになり、本質的な部分を示している。テーマについては、「テーマ性をそのまま表面的に形にするのではなく、頭の中のこと(イメージ)をテーマにすることが多い」という。
今回の生地に落とし込まれた柄については、インクを水に溶かした液体をストローで吹くことでランダムな泡を発生させ、その泡を紙に取り込み柄とした。柄を作る泡は、水から得られるものである。本当に自分たちが必要とするものは、場合によっては主体となるものを捨て、その結果として生まれるものであることを再確認したという。このように、自分たちの創造の理念に置き換え、柄の制作に取り組んだ。「どの大陸も諸島も必要で、それらをすべて合わせて、美しい柄になっている。地球もそういうもの。その当たり前のことを、すっかり忘れてしまう毎日だったりする。そういう意味も込めて、小さいことから柄に落とした。」と山本氏は語る。
ショーで使用した音楽はアトリエで全て演奏、録音、編集されたもの。ショーの現場で「見る」、「聞く」という二つの要素が主体となりショー全体を構成しているという意味で、テーマに沿った音楽の作成も「ESSENTIAL」の一つと考えた。