ゲンザイ(genzai)の2023年春夏コレクションが2022年8月31日(水)に東京・国立代々木競技場 第二体育館で発表された。
アートディレクター・永戸鉄也がデザインと監修を務めるストリートブランド、ゲンザイ。2021年3月のブランドスタートから1年以上が経った今、ブランドとして新しい挑戦をしたかった──そう語る永戸が行ったのは、従来のショー形式の発表ではなく、音楽・身体・洋服を使った“プレゼンテーション”だ。
ショーはラッパー・Hideyoshiの登場により幕を開け、続いて新作を身に纏ったモデルたちが登場。そして最後はダンサーたちがHideyoshiのラップに合わせて思い思いにダンスを披露した。
そんなエネルギッシュなパフォーマンスを交えながら披露した今シーズンは、「ディストピア」がテーマ。数々の環境問題を抱える私たちは、ディストピア、つまり反理想郷にいるようにも思える。しかし旧約聖書に「バベルの塔」の物語が描かれているように、実は遥か昔から我々はディストピアで生きているのではないだろうか?そんな思いを胸に、ディストピアを生き抜く“戦闘服”を作り上げた。
展開されたのは、トラックスーツやオーバーサイズのパーカー、ワイドなデニムパンツなどストリートファッションを象徴するアイテム。いずれも「genzai」や「Dystopia」などのグラフィックが随所にあしらわれている。中には、NASAがフリーで配布している素材から作り上げたというカラフルなグラフィックが施されたアイテムも登場した。