西本願寺は、京都駅から徒歩圏内にある浄土真宗本願寺派の本山で、正式名称を「龍谷山本願寺」と呼ぶ。親しみを込め「お西さん」とも呼ばれる。
もともと、本願寺は、親鸞聖人の廟堂(びょうどう)から発展したといわれる。
親鸞聖人が開いた浄土真宗の法灯を伝える本願寺は、聖人自筆の著述や影像等の法宝物、建造物など、宗教的にも歴史的にも価値の高い重要な文化財が数多くあることでも知られる。1994年には、世界文化遺産にも登録された。
東西48メートル、南北62メートル、高さ29メートルの荘厳な「御影堂」には、中央に親鸞聖人の木像、両脇に本願寺歴代宗主の影像を安置している。また、東西42メートル、南北45メートル、高さ25メートルにわたる「阿弥陀堂」では、中央に阿弥陀如来の木像、両脇にインド・中国・日本の七高僧の内、龍樹菩薩・天親菩薩・曇鸞大師・道綽禅師・善導大師・源信和尚の六師を、両余間に法然聖人と聖徳太子の影像を安置している。
本願寺の書院は、桃山時代に発達した豪壮華麗な書院造の様式の代表的なもので、座敷飾(床、違棚、帳台構、付書院)を完備し、金碧障壁画(こんぺきしょうへきが)や彫刻で飾られている。また、書院の北側には、現存する最古の能舞台である北能舞台、南側には親鸞聖人の降誕会に祝賀能が舞われる南能舞台がある。
また、境内の東南隅にある滴翠園の池に建つ「飛雲閣」も有名。三層柿葺(こけらぶき)の楼閣建築であり、金閣・銀閣とともに京都三名閣のひとつとして知られる。※飛雲閣は通常非公開。
1件の開催中イベント