あるK-POPスターの熱狂的ファンだったオ・セヨンは、「推し」に認知されテレビ共演もした「成功したオタク」だった。ある⽇、推しが性加害で逮捕されるまでは。突然「犯罪者のファン」になってしまった彼⼥はひどく混乱した。受け⼊れ難いその現実に苦悩し、様々な感情が⼊り乱れ葛藤した。そして、同じような経験をした友⼈たちのことを思った。信頼し、応援していたからこそ許せないという⼈もいれば、最後まで寄り添うべきだと⾔う⼈もいる。ファンであり続けることができるのか。いや、ファンを辞めるべきか。彼を推していた私も加害者なのではないか。かつて、彼を思って過ごした幸せな時間まで否定しなくてはならないのか。
映画『成功したオタク』は、監督のオ・セヨンが自ら直面した「推しの逮捕」をきっかけにメガホンを取ったドキュメンタリー映画。「成功したオタク」とは果たして何なのか?その意味を新たに定義する、連帯と癒しのドキュメンタリーだ。釜⼭国際映画祭ドキュメンタリー・コンペティション部⾨出品、韓国のアカデミー賞と称される⼤鐘賞映画祭最優秀ドキュメンタリー部⾨ノミネート。2022年に韓国国内で公開されると大きな話題を呼んだ。