漫画家の岸辺露伴はヴェネツィアの教会で、仮面を被った男の恐ろしい懺悔を聞く。それは誤って浮浪者を殺したことでかけられた「幸せの絶頂の時に“絶望”を味わう」呪いの告白だった。幸福から必死に逃れようと生きてきた男は、ある日無邪気に遊ぶ娘を見て「心からの幸せ」を感じてしまう。その瞬間、死んだ筈の浮浪者が現れ、ポップコーンを使った試練に挑まされる。
「ポップコーンを投げて3回続けて口でキャッチできたら俺の呪いは消える。しかし失敗したら最大の絶望を受け入れろ…」。奇妙な告白にのめりこむ露伴は、相手を本にして人の記憶や体験を読むことができる特殊能力を使ってしまう…。やがて自身にも「幸福になる呪い」が襲いかかっている事に気付く。
映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』は、漫画「岸辺露伴は動かない」シリーズの最初の作品であり屈指の人気を誇るエピソード「懺悔室」に、映画オリジナルエピソードを追加したサスペンス作品。制作陣には、ドラマシリーズ・映画版から引き続き、監督・渡辺一貴と脚本・小林靖子が再集結。日本映画としては初となる、全編ヴェネツィアロケを行った。