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中島健人にインタビュー「運命任せにしない」“努力の人”ケンティーが大切にしているポリシーとは?

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映画『知らないカノジョ』が、2025年2月28日(金)より全国公開。主演の中島健人にインタビュー。

中島健人 インタビュー|写真1

映画『知らないカノジョ』は、「1番大切な人と出会わなかったら…」という“もしも”を描いたファンタジック・ラブストーリー。ある日突然、妻と出会っていなかった世界線で生きることになった夫が、困惑しながらも人生の全てを取り戻すために奔走する姿を描く。

主人公の神林リクを演じるのは中島健人。そしてその妻役を、映画初出演のmilet(ミレイ)が演じる。メガホンをとるのは“ラブストーリーの名手”として知られる監督・三木孝浩だ。

映画『知らないカノジョ』主演の中島健人にインタビュー

  1. 「運命任せにしない」“努力の人”中島健人のポリシーとは?
  2. あえて役作りはせず、“素の感情”を全てさらけ出した
  3. 「中島健人は狙いすぎるとダメ」なのが三木監督にバレていた
  4. 「歌も演技も上手くてずるいと思った」miletと初共演
  5. “大好きな兄貴みたいな存在”桐谷健太と親友役を演じて
  6. 作品情報

「運命任せにしない」“努力の人”中島健人のポリシーとは?

中島健人 インタビュー|写真2

『知らないカノジョ』のキャッチフレーズ「運命なんて、書き換えてやる」にちなんで、これまで自分の運命を恨んだことはありますか?

僕は運命任せにしないタイプなので、自分の運命を恨んだことはないです。逆に「運命ありがとう」と思うことの方が多いかもしれない。

たとえば、昔ライブのリハーサル中に、僕が数秒前まで立っていたところに照明が落ちたことがあって、その時は「運命ありがとう」と思いました。僕はそういう、ギリギリ1歩のところで救われることが本当に多いんです。ヒヤッとすることもありますが、いつも最終的には良い方向に行くので、自分の前に進む力に運命がちゃんとついてきてくれているなと感じます。

中島さんと言えば“プロフェッショナル”というイメージです。「運命任せにしない」というのは、普段から努力しているからこそですよね?

僕はプロなんでしょうか…。自分では分からないです。ただ、何も頑張ってないのに、急に大事な時に「神様お願いします」って言っても救ってくれるわけがないとは思います。僕が神様だったら、何も言わずにコツコツ頑張っている人の方を救ってあげたいですもん。

だから楽曲やパフォーマンスに関しては、準備を120%でするようにしています。逆にリハーサルを7割とかでやっている人は許せないタイプです。面倒くさいことばっかりしているなと思いますけど、自分を前に進めるためには結局、泥臭く1つ1つこなしていくのが大事なんじゃないかなと思います。

中島健人 インタビュー|写真4

アーティストとして、役者として活動されてる中で、中島さんが1番大切にしていることは何でしょうか?

挫折や苦しみをたくさん経験すること。そして常にアンテナを張り巡らせて“感じる”ことです。

以前バラエティ番組で、80代のおばあちゃん経営者の方と共演したことがあったのですが、その時に「人生は色々なことが起きないと面白くない」ということをおっしゃっていて。特に2024年はソロデビューしたりと僕にとっても変化の多い年だったので、すごくその言葉が響いたんです。たしかに、挫折や苦しみを経験したことのない人に喜怒哀楽のお芝居は難しいと思いますし、恋愛したことのない人にラブソングを書かれても説得力がないなと。僕はまだ30年しか生きていないけれど、やっぱりいろんなことを経験しないと、自分の言葉と音に深みが出ないなと思いました。

だから、「楽しいことだけではなく大変な経験も大切にする」というのが今のテーマです。挫折や苦しみも含めて、トータルで人生面白いって思えるようになりたいですね。

あえて役作りはせず、“素の感情”を全てさらけ出した

中島健人 インタビュー|写真6

映画『知らないカノジョ』の出演は挑戦的だったと伺いました。どのような点が挑戦的でしたか?

自分がこれまでに参加させてもらっていた作品とはジャンルが違うというか…。ここまで心の機微にフォーカスする作品は、僕にとって初めてと言っても過言ではないんです。

それに実を言うと、僕は“感情を爆発させる”ような演技にあまり自信がなくて。『知らないカノジョ』は心の機微に触れる作品なのに、自分の感情をカメラの前でしっかり出せなかった場合、もっと自信を喪失するだろうなと思いました。それが嫌だったので、全身(心)で作品に向き合わなきゃいけないなと。

「全身で作品に向き合う」ために意識したことはありますか?

あえて役を作り込みすぎないようにしました。いつもだったらすごく準備をして取り組むんです。たとえばカメラマンの役だったら、実際にカメラマンのアシスタントとして働いてみたりだとか、色々やるんですけど。この作品に関しては、「ここまで準備してきたんだからできるだろう」みたいな気持ちを作りたくなくて。自分の素の感情を、カメラの前でそのまま出すことをテーマにしました。

結果的に、フラットな状態で臨めたのが功を奏した気がします。「備えなくても、憂いなし」でした。

中島健人 インタビュー|写真10

劇中では涙するシーンが沢山ありましたが、それも中島さんの“素の感情”から…?

そうですね。僕、普段はあんなに泣ける人じゃないんですよ。三木監督には「泣くの苦手って言ってたけど、全然得意じゃ~ん!」と言われましたが、あの環境が自分をそうさせてくれただけだと思っています。台本にないのに泣いてしまうシーンもあったのですが、それは撮影期間に生まれた心から自然に出た涙だと思うので、共演者の皆さんにも感謝です。

演じられたリクという人物について、ご自身と似ている部分はありましたか?

忙しくなると自分のことしか考えられなくなるところは似ているなと思いました (笑) 。 僕も没入しちゃうタイプなので、楽曲を制作している時に電話がかかってきたりすると「思い浮かんでいたメロディーが消えちゃった」ってイライラしてしまう時があります。でもよくないですね。いつも穏やかでいたいです。

実際に出来上がった映画を観た感想はいかがでしたか?

この表現が合っているか分からないですが、恥ずかしかったです。というのも、作ってないから全部赤裸々な表情なんですよ。素を出しすぎているし、ガチ泣きしているし。そこに“映画としての美”が存在しているかは正直分からないですが、ナチュラルな感情をカメラの前で嘘をつかずに出せた作品であることに間違いはないです。

「中島健人は狙いすぎるとダメ」なのが三木監督にバレていた

中島健人 インタビュー|写真11

三木監督の大ファンと聞いていますが、特に好きな作品はありますか?

ひとつに絞りきれない…。(笑) 『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』や『フォルトゥナの瞳』、あとは『君の瞳が問いかけている』も好きです。でも、特に印象に残っているのは松本潤くん主演の『陽だまりの彼女』ですかね。

原作の小説も読んでいたのですが、僕がイメージしていた主人公の像と、潤くんの像が全くかけ離れていて。これどうなるんだろう…と思いつつ映画を観てみたら、潤くんが主人公そのものだったんです。潤くんをあそこまで、物語の世界にしっかり馴染ませるというのがすごすぎて、衝撃でした。自分もどちらかというと、フィルムの中にすっと馴染めるタイプではないと思うので、今回は三木監督に魔法をかけていただいた気がしましたね。

実際に現場で、「さすが三木監督だな」と思ったエピソードはありますか?

「役のこと、あんまり考えなくていいからね」と言われたのが印象的です。僕が今回役作りを用意周到にしなかったのは、三木監督のその言葉があったからかもしれないです。作り込みすぎると未来予測できちゃうから、予測できない何かが欲しかったんでしょうね。

それに、「中島健人は狙いすぎるとダメなタイプ」だというのが、三木監督にはバレていたんだと思います。僕、ダーツでブル(中心)を狙ったら絶対入らないんです。狙わない方が入る(笑)。 三木監督は、それに気づいている人でした。

三木監督の言葉があって、役作りへの考え方も大きく変わったのですね。

そうですね。現場で生まれるもの、その場で感じるものが1番大事だと思うようになりました。昔は、セリフとセリフの間に存在している自分の心情のモノローグを全部台本に書き込んでいたんです。でも、それを考えてたら肝心のセリフが出てこなくなるみたいなこともあって、最近はあまり書き込まなくなりました。理論派に憧れていた時期もありましたが、今は完全に感覚派です。

「歌も演技も上手くてずるいと思った」miletと初共演

中島健人 インタビュー|写真5

恋人役のmilet(ミレイ)さんとは映画初共演だそうですね。もともと音楽番組などで面識はあったのでしょうか?

はい、軽く面識はありました。僕がmiletちゃんのパフォーマンスを初めて見たのは2019年のミュージックステーションの生放送、クリスマススペシャルだったかな。当時僕はSexy Zoneとして「Honey Honey」というキラキラアイドルソングを歌っていたのですが、miletちゃんは真っ黒な衣装で歌姫ソングを歌っていました。彼女はデビューしたてだったと思うのですが、ものすごいオーラを纏われていて…同じ歌手ではあるけれども、僕とは全く別の世界で生きている人だなというイメージでした。

“別世界の人”という第一印象から、miletさんのイメージは変わりましたか?

だいぶ変わりましたね。何回か歌番組で共演するうちに、miletちゃんの方から楽屋挨拶に来て下さるようになったのですが、雰囲気がすごくラフなんです。海外のノリを感じるというか。「おはよう」って言っているのに「Hello」って聞こえるみたいな (笑) 。笑い方も「へへ」みたいな、独特の気の抜けた空気感で (笑) 。 勝手にクールビューティーな方だと思っていたので、明るくカジュアルに話してくれるところが意外でした。

なのでいざ共演と聞いた時は、miletちゃんがどういうお芝居するのか全く想像がつかなかったんです。でも実際現場に入ってみたら、いつもとは違う緊張感のある話し方だし、長台詞も間違えないし、本当にプロフェッショナル。「歌も演技も上手いってずるすぎるだろ」って何度も思いました。ソロアーティストとしてステージに立ち続けてきた彼女のストイックさを芝居を通して感じましたし、僕も負けていられないという気持ちになりました。

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