ディーゼル(DIESEL)の2014-15年秋冬コレクションショーが、イタリア・ベニスで行われた。
「誰もが野心的で可能性に満ちあふれていた90年代に、初めてディーゼルを発見しました。その出会いはとても楽しく、ファッション以上のものを得た喜び、あの感覚を取り戻したいと思いました」と語る二コラ・フォルミケッティ。二コラがブランドのアーティスティック・ディレクターに就任して初めてのショーだ。
ショーとコレクションはディーゼルを象徴するタイムレスなアイコンである、ロックなレザー・デニム・ミリタリーの3つの軸で構成されている。これらの3本柱はディーゼルそのものであり、今回のイベントの構造の柱にもなっている。
まず多様なブラックとレッドのレザールックから、新しいイノベーションと研究をつぎ込んだデニム、そしてミリタリーとストリートのミックスが最後を飾る。日本の人気モデ、水原希子は、オールレッド&タイトシルエットがフェティッシュなバイカー・ガールルックで登場した。
ブランドに息づく若々しいエネルギーと、“イタリアンアメリカン”ともいうべきスピリット、そして90年代ロンドンのナイトライフが伝わるコレクションは、オルタナティブ・スタイルそのもの。ブランドのとしてのアイデンティティを強く感じるコレクションだ。
それぞれのセクションの合間には、二コラ・フォルミケッティと長年コラボレートしているデジタルのパイオニアでもあるフォトグラファー、ニック・ナイトのフィルムが上映された。ロイヤルバレエ団でプリンシパルを務めたこともある振付師のIvan Putrovや、プロフェッショナルなダンサーたちがフィルムに参加している。
そしてファイナルショーの直前には、ニコラ・フォルミケッティが最も注目しているブルック・キャンディによる新曲Opulenceのライブパフォーマンスが披露された。
ファッション以外のアーティストとのコラボレーションについて、「コラボレーションとクリエイティビティはディーゼルにとって重要で、僕が一番好きな要素でもあります。レンツォがいつも言っているように、ディーゼルで最も大切なのはファッションではなく、クリエイティビティです」とニコラ・フォルミケッティと話している。
「ストリートから発信されるファッションにいつも興味があって、ディーゼルはまさにそんなブランド。ディーゼルと共に成長したといっても過言ではありません」「このコレクションはディーゼルの基本に立ち返るコレクション。歴代のアイコニックなピース、スピリットやテーマを振り返りディーゼルの本質とは何か、そして今後どこに向かっていくかをこのイベントで見せたかった」
――ディーゼル アーティスティック・ディレクター、二コラ・フォルミケッティ
「型にはまらないマインドでたくさんの成功を成し遂げてきたディーゼル。35年の歴史の中でも今日は特別な日です。私のこれまでの経験と二コラによって築かれる今後のビジョンが結びつく機会にわくわくしています。このコレクションとイベントは、ディーゼルの新しいスターティングポイントです」
――ディーゼル創始者、レンツォ・ロッソ