ニール バレット(Neil Barrett)が、2015春夏コレクションをイタリア・ミラノで発表した。ネオプレーン、スウェット、ウール、レザーの上質な素材が際立つミニマルなデザインは今回も健在。しかし、そこにいつもの張りつめたような空気はなく、どこかリラックスした雰囲気。時代の流れにあった“ミニマルリラックス"なスタイルを紡ぐことに成功した。
コレクションを支配するのは、Gジャン、MA-1、ライダースジャケットなどの短かめの丈のブルゾンに、アウターより20cmほど長いカットソー、スウェットシャツを合わせたスタイリング。インナーはパンツのポケットに手を入れやすいようにサイドにジップを配している。ジャケットは短いダブルブレストのみで、コートはモッズコートかAラインのチェスターコート。どれもニールらしいジッパー使いがデザインのポイント。
ダビデ像の顔をデジタル処理で迷彩やボーダーに見せる手法も目に付いたテクニックのひとつ。Tシャツやスウェットシャツ、MA-1にユニークなグラフィックとして鎮座している。
足元は、やや厚底の白のサイドゴアブーツ、ランニングシューズ型のボリューミーなスニーカー。カラーパレットは、ホワイト、ベージュ、グレー、ネイビー、ブラックを軸に、イエローとワインレッドを挿色に使った。
Text by Kaijiro Masuda(FASHION JOURNALIST)