イタリア・ミラノで発表されたディースクエアード(DSQUARED2)の2015春夏メンズコレクション。80年代の煌びやかな雰囲気を、蛍光色、グラフィティ、ブラックカルチャーを通して表現した。
まず、目に飛び込んでくるのが、蛍光ピンク・イエロー・ブルー・グリーンで構成したカモフラ柄のアイテム。ジャケット&ショートパンツのセットアップや、スイムショーツ、シャツ&ネクタイ、マウンテンパーカーなどに落とし込んでいる。「POP、80's、ART」などのグラフィティが描かれたブルゾンやコートは、グラフィティが前衛芸術に昇華した80年代前半の雰囲気。後半のレザーのトラックパンツや素肌に着たラメのブルゾンなどのブラック&ホワイトで纏めたルックは、ヒップホップ黎明期の「Run-D.M.C.」を連想させる。
得意とするデニムは、いつもの激しめのユーズド加工、ペンキ加工に加え、落書きを施したルーズフィットのデニムを提案。技術面ではアウトドアのシームテープをコートのポケットやボタンホール、パンツのバックポケットに配置。定番的なアイテムに新しい表情を加えている。現代美術的な猫やコウモリのモチーフも、コレクションをポップに彩っている。
ベースとなるカラーはホワイト、ブラック、ベージュ、デニムのブルー。そこに蛍光グリーン&ピンク、イエロー、ターコイズブルー、オレンジが彩りを加えている。
Text by Kaijiro Masuda(FASHION JOURNALIST)