1952年、テニスブランドとして「フレッドペリー」創立。後にライフスタイルブランドへと拡大。
フレッドペリーはイギリスのファッションブランド。ポロシャツ、モッズコートなどが人気。通常ラインに加え、より高級な「LAUREL WREATH(ローレル リース)」もメンズ・ウィメンズともに展開している。
創業者のフレッド・ペリー(Fred Perry)は、1909年、イギリス生まれ。卓球の選手として活躍した後にテニスの選手に転向。1933年には全米選手権(現在のUSオープン)で初めてシングルス優勝、34年、イギリス人で初めてウインブルドン大会でシングルス優勝。35、36年にも優勝して、前人未到のウインブルドン3連覇を達成した。結果として4大大会のシングルス・タイトルを史上初めてすべて獲得した。
フレッド・ペリーはテニスの選手だけではなく、そのオシャレな着こなしからファッションリーダー的な地位も確立していた。
テニス引退後、ファッションビジネスの世界へ。40年代後半にフレッドペリーの名でスウェットバンドの開発をスタート。その柔らかで機能性のあるスウェットバンドはトッププレーヤーに受け入れられる。その後、シャツの製造をスタート。この時期にウインブルドンから正式に許可を得て、今に至るまでブランドのトレードマークとなる、月桂樹のマークが生まれた。
1952年、イギリス国ロンドンでフレッドペリースポーツウェア社を設立。
スウェットバンドの機能性と同様に、シャツも体にフィットするシルエットが人気となり、テニスプレーヤーに受け入れられ、それが一般の人々にまで普及。「フレッドペリー」ブランドの服を着るようになり、ファッション&スポーツウェアのブランドとしての地位を確立した。
そのスポーティーでスタイリッシュなデザイン、ファッション的な要素、機能性が人気となって、60年代、ロンドンのカーナビーストリートから生まれたモッズファッションがフレッドペリーの人気をさらに不動のものにした。ジーンズ、細身のスーツ、ジャケット、インナーにフレッドペリーの細身のシャツ着るというスタイルで、「モッズ」の定番ファッションとなった。このファッションは世界にも影響を与える。
日本には70年代に上陸、その後80年、90年と何度がフレッドペリーのワンポイントマーク(月桂樹)のポロシャツがブームとなる。日本でもこうしてスポーツウェアの枠を超えて、ヴィンテージ的、モード的な要素を取り入れながらオシャレなファッションブランドとしての地位を確立した。
近年では、数々のアーティストとのコラボレーションを多く手がけており、基本ラインの「ローレル(LAUREL)」ラインの他に、アーティストとのコラボレーションライン「ブランク・キャンバス(Blank Canvas)」、デザイナーのジェシカ・オグデンが手がける「ジェシカ・オグデン・コラボレーション(Jessica Ogden Collaboration)」などがある。その他、2006年秋冬シーズンにはピーター イェンセンとコラボレーションを行なった。
2003年、コム デ ギャルソンとのコラボレーション作品をパリ・メンズコレクションで発表。
2007年、日本の大阪、東京と立て続けに、モードからスポーツテイストのアイテムを取り揃えたコンセプトショップをオープン。
2008年、auがケータイという枠を超えて、創造的で新しいプロダクト=ライフスタイルを提案していくプロジェクト「another work*s」に参加。同年、ラフ シモンズとのコラボレーション「RAF SIMONS FRED PERRY Collaboration」をスタート。2010年春夏シーズンにはステューシーとのコラボコレクションを発表。
ラフとのコラボは2008年秋冬から2011年春夏まで続いたが、2013年春夏シーズンから再スタート。2023年秋冬コレクションまで続いた。
2010年秋冬シーズンからはミュージシャンのエイミー・ワインハウスとのコラボレートラインをスタート。2011年春夏シーズンよりリチャード ニコルがウィメンズの「ローレルリース(LAUREL WREATH)」のデザインを担当する。2013年秋冬よりエイミー・モリノーに引き継がれた。
2016年、フレッドペリー最大規模の旗艦店「フレッドペリーショップ東京」が表参道にオープン。また、2016年にはミュベールとコラボレーションしたカプセルコレクション「フレッドペリー×ミュベール」を発表。2017年からは数度にわたってヨウジヤマモトのGround Yとのコラボレーションを発表。
フレッドペリーを運営するヒットユニオンはフレッドペリーのほか、カシラ(CA4LA)、ラベンハム、ナリフリ、ジャックマンなど海外ブランドも保有している。