ジャックマン(Jackman)は、タナベメリヤスの創業者である、田辺貢の魂を受け継いだファクトリーブランド。
ヘビーウェイトのスウェットをはじめ、吊り編み天竺のカットソーやワッフル素材のアイテム、ブランドのバックグラウンドと密接に関係する、ベースボールから着想を得たアイテムなどカジュアルなウェアを展開しており、東京・恵比寿に直営店を構えている。
戦後アメリカンベースボールに憧れ、脱サラし工場を設立した田辺貢は、アイデアマンとしてミシンのカスタムや新たな縫製技術など、次々と新たな技術を開発。創業時からの技術と精神を引き継いだ、独自の視点での“あまのじゃく”なモノづくりによって、満足感の高いアイテムを提供する。
ジャックマンは、田辺莫大小製作所の時代から60年以上続く縫製工場にて、アイテムを生産。近代的なミシンの他、専門的縫製に必要なUnion specialやREECEといった機械も、工場内にある修繕室でリペアを繰り返しながら使用されている。美しいポケット口の両玉縁仕上げや首周りの伸びを防止するアメリカンラッパなどの特徴的な仕様は、タナベメリヤス、そしてジャックマンの長い歴史の中で生み出されてきたものだ。
1949年3月、福井県武生市で田辺貢が田辺莫大小製作所を創業。八畳一間に横編み機3台のみの小さなビジネスからスタート。
1949年、戦後初の日米親善野球試合にあたりアメリカから来日した3Aのサンフランシスコ・シールズの足元に着目。1950年より日本初の一体型足掛野球用ストッキングの製造を開始。後に、ストッキングのみにとどまらずユニフォームやグラブの製造も手がける。
1954年、野球用ストッキングの考案に対して福井県知事賞を、1955年には同ストッキングが産業振興に貢献したことから発明協会近畿地区特賞を受賞。
10年間に渡り全国高校野球選手権大会に出場する全選手にストッキングを寄贈し「タナベメリヤスの製品=高品質」というイメージが定着。
1962年に高松宮殿下より全国発明賞を受賞。スポーツアパレル全般を開発し、1964年の東京オリンピックでは日本選手団のトレーニングウエアを提供。