ハイク(HYKE)の2025-26年秋冬コレクションが、東京ファッションウィーク期間中の2025年3月17日(月)、東京・有明アリーナで発表された。ランウェイショーは5年ぶりの開催となる。
服飾史や古着を着想源に、ブランド独自の感性を加えた洋服作りを行っているハイク。現代的なモードを突き進みつつ、時にエレガントとクラシック、またある時はミリタリーとワークの要素を組み合わせ、ピリッと個性の効いたベーシックウェアを展開している。
“洗練された大人の日常着”というベースはそのままに、今季はふわふわのボア素材で秋冬らしくアップデート。たとえば、ハイクのアイコンである“斜めのトグルボタン”を配したコートは、ボアの切り替えにより“ベストの重ね着風”デザインに。スリーブ部分にボア素材を配したMA-1ジャケットもまた、キーアイテムとしてコレクションを彩った。
ブランドの得意とするレイヤードの手法にも注目したい。鍵を握るのは、多層性を引き立てるシアーなベールだ。シャツやワイドパンツ、Tシャツの上に1枚纏わせたシアー素材が、衣服の輪郭を淡くぼかし、揺らぎながら残像をゆっくりと残していく。今季はさらに、前身頃をくりぬいたショールガウン風の極短ニットや、ショート丈のベストなどを重ねることによって、濃淡のレイヤードだけではなく、長短のレイヤードも楽しんでいる。
カラーパレットは、深みのあるベージュやブラウン、カーキなど、秋冬らしい重厚感のある色味が中心。そこに、グリーンカラーのオンブレーチェックでアクセントを加え、こっくりと温かなムードに軽快さをプラスした。グリーンチェックのカジュアルな佇まいに合わせて、ハイクには珍しく、古着風のニット帽をスタイリングしているのもポイントだ。
そして今シーズンも、ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)とのコラボレーションが継続。トレイルランニングに特化したコラボレーションプロジェクト「TNFH ザ ノース フェイス ハイク」から、両者のロゴを配したTシャツやダウンベストが登場する。なお、ザ・ノース・フェイスとのコラボレーションは今回がラストシーズンとなる。
さらに、過去に人気を博したポーター(PORTER)とのコラボレーションバッグから新色が登場。このほか、アイヴァン(EYEVAN)とタッグを組んだアイウェアや、毎シーズンお馴染みのビューティフル・シューズ(BEAUTIFUL SHOES)とのコラボレーション革靴、エンド カスタム ジュエラーズ(END CUSTOM JEWELLERS)との協業によるピアス、ブレスレットなどもコレクションを彩った。