ラフ シモンズ(RAF SIMONS)の2015年春夏コレクション。デザイナーの記憶からインスパイアされたディティールや柄を落とし込んだアイテムの数々が登場、アーティスティックな雰囲気にまとめられた。
カラーパレットはブラックが中心。しかし全体的に目を魅くのは局所に用いられた鮮やかなオレンジやブルー、ホワイトだ。暗い色の中でひと際光を放っているかのように、コレクションにアクセントを加えている。
ブランドが得意とするアーティな柄使いは今シーズンも健在。特に今回は、日本の和柄から影響を受けた花柄や、流線型の柄、切り絵のような柄が数多く登場する。中には、北斎の富嶽三十六景をタンクトップに落とし込んだものも。
アイテムで特筆すべきなのは、コートとジャケット。これらのアイテムのほとんどには、セーラーカラーが付いているのが特徴で、ブラックとオレンジ、ホワイトとブルー、といった色の切り返しでバイカラーになっている。一風変わったボタンの配置の仕方などの細かいディティールもポイントだ。また、ラフが好きなホラー映画『ジョーズ』をイメージした写真や、ラフ本人のパスポート写真、小さい頃に友達と乗ったローラーコースターの写真など、デザイナーの記憶とリンクしたオマージュ写真がコートやシャツに付いているのも面白い。