ミルク(MILK)の2025年春コレクションが発表された。
ブランドを象徴するガーリーでロマンティックなムードに溢れた今シーズン。たとえば、まるでパリのカフェで過ごす優雅なティータイムを想起させるシリーズは、“カトラリー”をキーワードにガーリーなパティシエをイメージ。「夢のミルクレストラン」を舞台に、フランスらしいトリコロールやトワル・ド・ジュイ、シルバーに煌めくカトラリープリントを用いて、“あま~い”スイーツを味わうような気分を反映させた。
シルバーのカトラリーやスイーツを散りばめたプリントは、そこに込めた思いもロマンティック。“輝く星のスープ”、“宝石デザート”、“天使の羽サラダ”をすくいあげるスプーンやフォークなど、架空のメニューと共に描き出した。苺に紛れてハートを突き刺したフォークは、“彼の心を射止めて”というメッセージが込められている。エプロンに見立てたレースの前掛けや、たっぷりフリルのバブーシュカを合わせれば、まるでカフェで働くウェイトレスのよう。
“スワン”をイメージした装飾にも注目したい。ブラウスやスカートの裾にあしらったふんわりとしたチュールフリルや、フレアパンツのフロントポケットに採用した、スワンの羽に着想を得たカッティングなどがその例だ。夜空の下、森の中の湖に凛と浮かぶ白鳥の姿を思い起こすような、王冠をかぶった白鳥のワッペンなどアイキャッチなディテールも目を惹く。
真っ赤な「ギンガムチェック」シリーズは、伸縮性のあるジャージ素材にあしらうことでコレクションにスポーティーな空気感を付与。トラックジャケットのほか、タイトスカートやパフスリーブのポロシャツなども揃うので、スポーティーでありながらキュートな様相も楽しめる。
Aラインのワンピースは、スーツライクな素材でフォーマルに仕上げながらも、リボンを添えることでフェミニンな雰囲気をキープ。バレエに着想を得たチュチュやリボンといったモチーフを取り入れたスタイル「バレエコア」の様子をプラスしている。また、赤いタータンチェックのマニッシュなワンピースは、ダブルボタンを締めてアウターとしても着用できる。