2010年10月22日、シアタープロダクツ(THEATRE PRODUCTS)が、2011年S/Sコレクションを発表した。
今シーズンのテーマは『CAMOUFLAGE』。フランスの画家エドゥアール・ヴュイヤールの絵画から着想を得たという「シアタープロダクツのカモフラージュ」と、空間に溶け込み、その空間そのものを纏う美しさを表現したという「生活空間のカモフラージュ」の2ラインで展開。
ショーでは、2つのラインを象徴する、カモフラージュ柄の部屋(「シアタープロダクツのカモフラージュ」)と、アンティークの家具が置かれた部屋(「生活空間のカモフラージュ」) それぞれからモデルが登場。
「シアタープロダクツのカモフラージュ」では、インスピレーション源であるというエドゥアール・ヴュイヤールの絵画の色使いを彷彿とさせる、セピアカラーやスモークカラー、ブライトカラーのカモフラージュプリントで、ドレープ使いやスリーブの特徴的なアイテムを展開。特に、たっぷりとしたチュールにギャザーを寄せる事で特徴的なシルエットを出したラバープリントのドレスは印象的。
また、「生活風景のカモフラージュ」では、チュールや帆布、ケミカルレース等の素材を使用し、美しいタック使いのされたワンピースやショートパンツ、ギャザードレスを展開。カラーは、生活に溶け込むホワイトやエクリュ、ベージュ、ブラウン。また、ベルトや鉤編みの手袋、日傘、バッグなどの小物の美しさも目を引いた。
今回のコレクションの様子は、3D映像として記録され、2月に発表される予定だという。ショー終了後のインタビューで、コレクションを考える当初からアイデアにあったという3D撮影について聞かれると、デザイナーの武内昭・中西妙佳の両氏は、「空間に馴染ませる『カモフラージュ』が、3Dによって浮き上がるイメージ」を持っていたのだと語った。
「洋服があれば世界は劇場になる」というコンセプトの下、エンターテイメント性溢れる幻想的なコレクションはそのままに、次々と新しい技術にも取り組み見る者を魅了する同ブランド。今後の展開が待ち遠しくなる、素晴らしいコレクションであった。