クロエ(Chloé)が、2015年プレフォールコレクションを発表した。
「デヴィッド・ボウイとマーク・ボランのグラムロックに、ケイト・ブッシュのソフトさをミックスさせました」とデザイナーのクレア・ワイト・ケラーが語る今季。ディテールやデザインから民族的なエッセンスを感じさせるワードローブは、ボーイッシュとフェミニン、どちらの側面もあわせ持ち、中性的な雰囲気を漂わせる。
ボーイッシュな要素は、フレアパンツが物語る。コレクションピースの随所に登場し、床につきそうなほど長いレングスとローライズのデザインが、都会的かつ知的なムードを放つ。ブラウンやキャメル、ブラックなどの豊かなカラーバリエーションと前面に並んだアンティークボタンがポイントだ。袖にジップをあしらったレザーブルゾンや幅の広い襟を持つジャケットと合わせ、マニッシュスタイルを提案した。
一方で、胸元や裾にレースを配したワンピースやブラウスは、柔らかな雰囲気。刺繍をあしらったフリルワンピースや、胸元にリボンを添えたブラウスなどの女性らしいアイテムには、フォークフロアの要素が色濃く反映された。ネックタイ付きのブラウスに、民族模様のポンチョを合わせたルックは、今シーズンの特徴が顕著に表現されているよう。
イメージソースであるロックミュージシャンのテイストは、ハードな印象を持つブラックレザーのニーハイブーツや、パイソン柄のサッチェルバッグ「FAYE」で展開。そのほか、丸みのあるサイドバッグ「GEORGIA」や、スエード、オーストリッチ、ロングヘアポニースキンなどの素材を採り入れた「GOLDIE」などの新作バッグも揃った。
レースや刺繍から垣間見れる職人の技と、クロエらしいやさしいカラーパレット。それらの繊細な一面に、ロックの力強さを融合させ、新しいモダンフォークフロアが完成した。