テーブルウェアのデザインや、バレエやオペラなどのセットデザインもこなすイギリス出身の多才なデザイナー、ジャスパーコンラン(Jasper Conran)。彼の2011年春夏コレクションが発表された。
開放的なスタイルは、フランスとイタリアの夏のリゾート地からインスピレーションを得ている。ネイビーカラーがあしらわれた白いキャンバス地にはクリーンでフレッシュな遊び心が溢れ、涼しげでリラックスした印象だ。上品な雰囲気のチェックとストライプの生地は、シルクを使用したり、手縫いのアップリケが施されたり、控えめながらも贅沢に仕上げられている。肩を出したデザインや、裸足のスタイリング、薄いシルク地に施された柑橘色のチェックやプリントは、シーサイドでの装いにぴったりだ。
今回のコレクションでは、首周りなど生地の一部に透ける素材を用いたデザインが多く、エアリーな清涼感が引き立てられている。膝下丈のボックスプリーツやシフトドレスなどのクラシックなフォルムも多く、落ち着いたリゾートウェアといった印象。色使い、フォルムなどから1950年代のレトロな雰囲気を彷彿とさせるデザインの数々は、着る人の心を真夏のリゾート地へと連れて行ってくれる。
Text by MIKA