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2015年3月21日(土)、サルバム(sulvam)の2015-16年秋冬コレクションが、東京・渋谷ヒカリエで発表された。
今回がブランド立ち上げ以来、初めてのランウェイショーとなるサルバム。テーマは特別設けず、自己紹介という意味合いで展開したと、デザイナーの藤田哲平は語った。
ラテン語で即興演奏という意味のブランド名の通り、布の職人や会場を設営する人など、あらゆる人の行動が解け合って発表された今シーズン。パレットはブラックで統一され、パタンナーとして経験を積んだ、ヨウジヤマモト(yohji yamamoto)の影響を垣間みるウェアが並んだ。
全体を通して程よく気の抜けた、男の魅力を押し出した本コレクション。セミフォーマルなセットアップをオーバーサイズで着こなしたり、短いジャケットからロングシャツを覗かせたりと、サイズ感のバランスで、気持ちのよい緩さを演出した。
ショーの序盤には、袖にスタッズをつけたルックが多く登場。ベーシックでクリーンなコートやニットが、少しファンキーさを含みながら輝く。その後にランウェイを彩ったのは、特徴的な布の切り替えのシャツ。腕から肩を覆うように切り替えられた、鮮やかな柄のテキスタイルが、ダークトーンのコレクションに色を添えた。
中盤には、ニットを多用したウェアが。丈が巧みに調整されたセーターの上に、腹巻きのようなニットをレイヤード。男性的要素が強い今回のコレクションに、女性的なエッセンスをプラスしようとしたようだ。
フィナーレに向かう中、ショーの締めくくりに登場したのがラップスカートやワイドパンツ。適度に光沢のある素材を使用し、気品を演出した。柔らかい生地のドレープ感が歩くたびに流れ、“気の抜けた男らしさ”を体現したようだった。
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